50万人突破のドコモポイント投資 裏技を封じテーマ投資を始める理由(4/4 ページ)
dポイントを使って疑似投資が行えるドコモのポイント投資が人気だ。利用者は50万人を超えて絶好調。これまでの世界分散型インデックス投資に加えて、ヘルスケア業界や日経225などに投資できるテーマ型投資を始める。合わせて封じる裏技の影響は?
ポイント投資の”裏技”は知っているが、そこへの対策ではない
なお、テーマ投資と同時に、これまでリアルタイムだったポイントの出し入れを変更する。ポイントの追加(投資)は当日の14時までで、それが反映されるのは18時だ。
ポイント投資は、前日のETFなどの成績を翌日17時に反映する仕組みだったので、これまでは成績を知ってからポイントの追加を行うことで、決して損をしないという”裏技”的な使い方がネットで話題になっていた。
今回の反映タイミングの変更で、この裏技は実質的に封じられたことになる。
「開始当初は簡単に使ってもらいたい。入金がすぐに反映されて、17時になったら(投資成績が)更新されるのが分かりやすい」(笠氏)という思いから、リアルタイム反映を実現していた。
ここで反映タイミングを変更したのはどんな意図があったのか。
「(裏技を)意識していないわけではない。それがあるのは分かっていたが、それに全部引きずられたわけではない。競合他社はさらに入出金タイミングが遅いので合わせた」(鈴木氏)
もともとポイント投資は、現金を使ったTHEO+docomoの利用を促すための、教育的ツールの位置づけだった。ところが、ポイント投資が想定を超えてユーザー数を伸ばしたためか、18年12月にはTHEO+docomoを利用するとポイント投資の裏技利用にメリットが出る施策を打ち出した経緯がある。
裏技を封印した今、ポイント投資の真価が問われることにもなる。
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