働く人のメンタル不調の原因、1位は「職場の人間関係」 管理者ができることは?:産業医500人に聞く
医師専用コミュニティーサイト「MedPeer」などを運営するメドピアが、「従業員のメンタル不調」に関するアンケート調査を実施。産業医500人にメンタル不調の原因を聞いたところ、1位は「職場の人間関係」だった。
従業員のメンタル不調の原因は? 医師専用コミュニティーサイト「MedPeer」などを運営するメドピアが産業医500人に聞いたところ、1位は「職場の人間関係」だった。
特に問題となっているのは「上司との人間関係」で、回答した医師からは「上司と相談した上で目標設定を行っているはずだが、無理をしているように感じることがある」「新人が業務を分かりやすく教えてもらえない状況が続いて鬱になり、精神科を受診して1カ月休職になったケースがある」といった意見も出ている。
2位は「長時間労働/業務過多」、3位は「パワハラ」で、その後「仕事の難易度/能力・スキル不足」、「目標達成へのプレッシャー」と続いた。
メンタル不調の可能性がある人には、どんなサインが表れるのか。1位は「遅刻や欠席が増える」で、次いで「表情が暗くなる」「ミスが増えたり、作業効率が落ちる」「睡眠不足、不眠になる」だった。
回答者からは「突発的な休み、特に月曜日の休みが多くなる」「ミスが増えて自責的になる」「健康状態に問題はないのに、急に腹痛や頭痛を強く訴える」といった具体例も寄せられている。また経営や人事に対しては、早期発見のために「従業員との日常的な会話」や「定期的な面談」を勧める声が多かった。
調査は6月4日から7日にインターネット上で実施。医師専用コミュニティーサイト「MedPeer」に登録し、現在産業医として働いている医師500人から回答を得た。
関連記事
- 「神経をすり減らす」「指示に一貫性がない」 女性が悩む職場の人間関係、1位は「上司」
人材会社のエン・ジャパンが働く女性を対象に「職場の人間関係」に関する意識調査を実施。女性が職場で最も関係に悩んだ相手は「上司」だった。 - 仕事で強いストレス感じる人は6割も、ケア実施企業は減少
ビジネスパーソンのメンタル不調の原因は何なのか。また、企業はどのような対策を行っているのか――厚生労働省調べ。 - 転職希望者の8割が「会社の人事制度」に不満 どんな条件なら今の会社に残る?
あしたのチームが「転職に関する調査」を実施。転職希望者の8割以上が、今の職場の「人事評価制度」に不満を持っていることが分かった。 - 国家公務員で「月100時間超」の残業が常態化、メンタル不調が多発か 慶大調査
国家公務員は、月平均100時間以上の残業をしている可能性があるという。慶應義塾大学大学院の岩本隆特任教授の聞き取り調査で判明した。「待ち時間」の発生を前提とした業務が残業を生んでいるという。 - 近年増えている“6月病”とは?
5月は環境の変化や連休による反動で、体調不調を起こしやすい時期である。「いやいや、私の職場は大丈夫」と思っているかもしれないが安心してはいけない。実はいま、5月ではなく6月に突然メンタル不全で倒れてしまう「6月病」が増えているのをご存じだろうか。
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.