「第4次産業革命によって職を失うかも」、業種別トップは?
第4次産業革命(IoTやAIなどを用いることで起こる製造業の革新)によって、職を失うかもしれないと感じている人はどのくらいいるのだろうか。転職サイトを利用している35歳以上のユーザーに聞いたところ……。エン・ジャパン調べ。
第4次産業革命(IoTやAIなどを用いることで起こる革新)によって、職を失うかもしれないと感じている人はどのくらいいるのだろうか。転職サイト「ミドルの転職」を利用している35歳以上のユーザーに聞いたところ、「不安がある」と答えたのは40%に達していることが、エン・ジャパンの調査で分かった。
「不安がある」と答えた人を年収別にみると、年収1000万円以上は31%、年収1000万円未満は42%。業種別では「金融」(52%)が最も多く、次いで「物流・運輸」(51%)、「メディカル」(47%)、「インフラ・教育・官公庁」(43%)、「流通・小売・サービス」「広告・出版・マスコミ」(いずれも42%)、「建設・不動産」(39%)という結果に。
第4次産業革命によって、職を失うことへの不安があるという人に、その理由を聞いたところ「年齢的に未経験業種・職種への転職が難しいと思うから」(53%)がトップ。次いで「ロボットに代替えできる可能性が高い職種だから」(32%)、 「自動化できる可能性が高い職種だから」(31%)。業種別に見て大きな差があったのは、「年齢的に未経験業種・職種への転職が難しいと思うから」(全体:53%、コンサルティング:74%)、「今持っている資格・経験の需要が減っていくと思うから」(全体:20%、コンサルティング:39% )、「同業の人員削減が既に進んでいるから」(全体:20%、金融:37%)だった。
一方、「不安がない」と答えた人に、その理由を尋ねると「判断が必要な仕事だから」(52%)がトップ。次いで「対人間(交渉・教育など)の仕事だから」(50%)、「経験がものをいう世界だから」(30%)と続いた。年収別に差が出たのは「判断が必要な仕事だから」(年収1000万円以上:59%、年収1000万円未満:50%)、「経験がものをいう世界だから」(同:26%、31%)、「仕事を作る立場だから」(同:42%、23%)だった。
インターネットを使った調査で、転職サイトを利用している35歳以上のユーザー2294人が回答した。調査期間は7月1日から31日まで。
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