「G-SHOCK」「ポータブルCDプレーヤー」「電子オルガン」などが未来技術遺産に:新たに26件を登録
国立科学博物館が「重要科学技術史資料」(愛称:未来技術遺産)を新たに26件登録したと発表。中には腕時計の「G-SHOCK」や世界初の「ポータブルCDプレーヤー」などがある。
国立科学博物館は9月3日、未来に引き継ぐべき「重要科学技術史資料」(愛称:未来技術遺産)に腕時計の「G-SHOCK」、世界初の「ポータブルCDプレーヤー」、キヤノンカメラの第1号機「ハンザ・キヤノン」、ヤマハ初の電子オルガン(エレクトーン)など26件を新たに選んだと発表した。
同博物館は各資料の選定理由も公開しており、G-SHOCKは耐衝撃性能が高くアウトドアやスポーツでの腕時計着用を身近にしたことを評価。ポータブルCDプレーヤーの選定理由には、「外出先でCDを聴く生活スタイルを定着させる起爆剤となった点」を挙げている。
ハンザ・キヤノンについては「国産小型精密カメラ開発の嚆矢(こうし)となった記念碑的な製品として重要である」と説明し、電子オルガンは「日本の電子楽器の技術と音楽教育の原点となった機種として重要である」とした。
他にも、多くの感染症に有効な「ペニシリン」の国内開発に成功した証しである「碧素アンプル」(日本感染症医薬品協会)や、世界で初めて実用化された光ファイバーケーブル「4心光ファイバケーブル」(古川電気工業)などが新たに登録されている。
重要科学技術史資料は、同博物館が「科学技術の発展史上重要な成果を示し、次世代に継承していく上で重要な意味を持つもの」や「国民生活、経済、社会、文化の在り方に顕著な影響を与えたもの」などを保存・活用するために、2008年度から登録を進めている。登録第1号は日本に現存する最古の特別高圧変圧器である「特別高圧油入変圧器」で、第2号は巡洋戦艦「金剛」に搭載されたヤーロー式ボイラー。今回、新たに26件が追加されたことで、計285件となった。
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