ワークマンが雨あり雪あり「過酷ファッションショー」を開催 秋冬商戦に1万円以下の全身コーデ:消費増税後も価格据え置き(2/2 ページ)
ワークマンが、2019年秋冬商品の発表会を行った。雨や風、雪など自然を再現した環境で行う「過酷ファッションショー」も実施。ワークマンプラスの大量出店や、インフルエンサーを使った商品企画など新たな策も発表。消費増税後も価格据え置きで成長を続けられるか?
トータルコーディネートは1万円以下
過酷ファッションショーの前に行われた新商品の紹介場面では、大内康二商品部部長が登壇。「ワークマンが今一番注目している機能」とする「はっ水性」をアピールするために、自ら着ている服に水を掛ける場面もあった。
ファッションショーは、ランウェイを用意するなど本格的な仕様にした。ランウェイの中心には雲梯(うんてい)が用意され、伸縮しやすいなどの機能性をアピールするため、男性モデルがその雲梯にぶら下がりながら登場した。
また、雨や雪、風など自然の過酷な状況を再現したステージでは、自転車や釣りなど、さまざまなシーンに合わせた服装のモデルが登場。担当者によると、モデルのコーディネートは全て1万円以下で構成されており、「安さ」もアピールした。
増税後も価格据え置き
ワークマンはもともと秋冬商品に強みを持ち、防水・保湿機能をアピールしてきた。19年の秋冬商品では、前年比2.7倍となる300億円規模の商品を生産し、秋冬商戦に挑むという。消費増税に際しては、商品を増産することで売り上げ規模を拡大し、価格据え置きで対応する。
また、同じ商品を扱うワークマンとワークマンプラスの特質を生かし、20年春には時間帯によって「変身」する店舗を企画中とのこと。変身店舗では、時間帯に合わせて、例えば早朝や平日はワークマンとして営業し、休日はワークマンプラスとして営業するなどの形を検討しているという。「ワークマンとワークマンプラスでは全く同じ商品を扱っているという認識がまだまだ世間的にはない」(土屋専務)ということを背景に、来客数を増やしたい考えだ。また、現在パネルなどで対応している什器をモニター画面に変更することで、時間帯により販促映像に変化を見せやすくするなどの工夫も考えている。
土屋専務は発表会後の取材に応じ、ワークマンが好調を続ける要因に「4000億円規模で、競合がいない」という点を挙げた。カジュアル路線で競合するメーカーの商品に比べると、ワークマンの商品は、半分から3分の1ほどの価格で提供しているという。高い機能性と、消費者に支持される安さを武器に、機能性ウェアの市場で増税後も成長を続けていけるか。
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