LINEのグループ会社のLVC(東京都品川区)は9月17日、日本国内向けの仮想通貨取引サービス「BITMAX」の提供を始めた。LINEアプリ内の「ウォレット」タブから利用できるサービスで、まずはAndroid版から提供する。
利用できるのは、日本国内に居住する満20歳以上75歳未満のLINEユーザーのみ。本人確認の審査が完了すると、BTC(ビットコイン)、ETH(イーサリアム)、XRP(リップル)、BCH(ビットコインキャッシュ)、LTC(ライトコイン)の5種類の仮想通貨を、日本円換算で1000円以下から取引できるようになる。
モバイル決済サービス「LINE Pay」と連携しており、LINE Payで本人確認が完了していれば、BITMAXの本人確認手続きを短縮できる他、日本円の入金は、LINE Payやその登録銀行口座から行える。
セキュリティ対策として、仮想通貨の管理は預かり資産の秘密鍵をネットワークから隔離して保管する「コールドウォレット」で行い、管理体制を強化するための専門チームも設ける。また、米国のブロックチェーンセキュリティ企業BitGoの技術も活用する。
LINEとLVCは2018年7月から、両社傘下の企業を通じて、約30種類の仮想通貨を扱う海外向けの取引所「BITBOX」を運営している。しかし、日本と米国の居住者はIPアドレスや電話番号で利用を制限されており、アクセスすることができなかった。
今回発表したBITMAXはBITBOXとは異なり、日本国内向けの仮想通貨取引所となる。日本国内の仮想通貨取引所は、金融庁が改正資金決済法で登録制としているが、LVCは9月6日に登録を完了している。
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