1杯1180円の重箱ラーメン 味にも内装にもこだわった銀座の“高級”一蘭 オープンの狙いを探る:10月10日10時オープン(1/3 ページ)
一蘭が10月10日に「銀座一蘭」をオープンする。限定メニューとして、重箱に入った高級ラーメン「天然とんこつラーメン(銀座重箱)」が提供される。麺やチャーシューだけでなく、内装にもこだわりがある店舗。一蘭では高価格帯のラーメンが登場し始めており、競合もホテルのルームサービスなどを開始している。
一蘭は10月10日、国内83店舗目となる「銀座一蘭」(東京都中央区)をオープンする。同店では限定メニューの「天然とんこつラーメン(銀座重箱)」(1180円、税込)を提供する。一蘭は、店舗名を通常「太宰府参道店」「六本木店」など「地名+店」というスタイルにしているが、新店舗の名称は銀座一蘭。この背景には、店舗を訪れるワクワク感を提供する狙いがある。
同店は、外観や内装などを「レトロ調」に統一。銀座という大都心にありながら、一歩入れば都会の喧騒から離れた空間が提供される。同店は地下にあり、階段を下りていくと他店の写真が目に入ってくる。いずれも、オープン時に撮影されたものだ。担当者は「国内外問わず多くの店舗で、オープン時には行列ができている」と話す。また、店舗がイメージする「昭和30年代」の銀座や、一蘭の創業当時の写真が並び、これまで一蘭がたどってきた歴史を見ることができる。内装もレンガ調にし、店内の鏡にはエイジングを施してある。「空席案内板」も木目調にアレンジするなど、レトロな空間にこだわった。一蘭は現在展開している82店舗の全てが直営店。「世界中どこの店舗に行っても同じ体験を」と、味だけでなく店舗の作り込みにも余念がない。
提供されるラーメンは、有田焼の専属窯元で1つずつ作られた重箱で提供される。一蘭の別店舗では同じように重箱で提供されるラーメンが既にあるが、「中身は全く違う」(担当者)と自信を見せる。
特にこだわったのが、麺とチャーシューだ。麺には「大吟醸麺」を使用。大吟醸という称号は、日本酒の中でも特に米を磨いたものに冠される。大吟醸麺では、大吟醸の日本酒と同じように、他の店舗で提供される麺よりも小麦を磨き上げた。小麦は、磨いて中心に近づくほど、雑味を抑えられるのだという。また、材料には酒かすも使用。栄養価を高め、美容効果を付加する狙いがある。また、生麺の状態ではほのかに酒の香りがするという。
チャーシューには、専属の職人が厳選した豚バラ肉を使用。一般の店舗で提供されているものと比べると、やわらかさや脂身の甘みに特徴があるという。
関連記事
- 「どさん子ラーメン」は今…… 急成長から衰退までの経緯と復活のシナリオに迫る
札幌みそラーメンの“伝道師”として急成長した「どさん子ラーメン」。かつては1000店以上を展開していたが、マネされるのも早かった。“衰退”したと思われている一方で、復活に向けた動きもある。 - 一風堂が外資系高級ホテル「ザ・ペニンシュラ」で1杯3400円のラーメン 替え玉と半ライスも
一風堂が高級ホテル「ザ・ペニンシュラ東京」でルームサービスを開始。12種類のトッピングを楽しめる1杯3400円のラーメン。替え玉や半ライスも提供されるという。スイートルームで開かれた試食会で、新商品の背景を探ってみた。 - 隠れ「うどん県」の埼玉、無料でうどんパスポート発行 大盤振る舞いの狙い
「埼玉うどんパスポート2019」が配布開始。埼玉県物産観光協会が発行し、1万2000部を無料で配布する。アプリとしても使用可能。実は埼玉県、うどんの生産量が全国2位。17年からはうどんサミットの開催地にも選ばれている。1位の香川県ではどんな取り組みがされているのだろうか? - ホリエモンが立ち食い高級焼き肉店をオープン 会員制「WAGYUMAFIA」の新業態
ホリエモンが立ち食い高級焼き肉店をオープン。会員制「WAGYUMAFIA」でしか食べられない高級和牛を提供する。インバウンド客や富裕層を狙う店舗に行ってみた。 - 一蘭の「100%とんこつ不使用ラーメン」を食べてみた 1180円は高いか安いか
とんこつラーメン専門店の一蘭が新しいラーメンを開発した。豚・アルコールを一切使用していない100%とんこつ不使用ラーメンだ。記者が実際に記者発表会で食べてみた。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.