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眠りに合わせてベッドが動く “眠りの自動運転”でパラマウントベッドが描くもの:コンシューマー向け事業で好調(2/2 ページ)
医療や介護用ベッドを手掛けるパラマウントベッドが、一般家庭向けにブランドを展開している。ブランド名は「Active Sleep」。IoTを前面に打ち出したブランドで、“眠りの自動運転”を標榜する。
さまざまな業種と協業
同社は国内最大級のIT見本市「CEATEC2019」に出展。Active Sleepでの出展は初だが、狙いについて担当者は「協業相手を探す意味合いがある」と話している。実際に、各企業との協業も進む。
航空機の内装品メーカーであるジャムコ(東京都立川市)とは、機内のシートで連携を進める。マットレスの硬さを調整したり、睡眠の質を高めたりすることで長時間の移動中も快適に過ごせるようにする。「移動中には食事するか読書するか、映画を見るか、それか寝るか。こうした選択肢しかない。エネルギーを消費するのではなく、むしろ蓄積して目的地に着いたときアクティブに動けるように」と担当者は狙いを話す。眠っている人に対してはサービスをせず、起きたタイミングを見計らって案内に行くなど、客室添乗員のオペレーション向上も見込んでいるという。現在は実験中とのことで、数年かけて実用化を目指す。
IoT機器を手掛けるリンクジャパン(東京都港区)との連携では、「寝室のアップデート」を狙う。CEATECでは、ベッドと連携して就寝時にテレビを消したり、起床時にはカーテンを自動的に開いたりする“未来の寝室”のデモを行った。こちらは既に実用化のめどが立っており、数カ月後には正式に発表されるという。
国際的に見ても睡眠時間が短いとされる日本。睡眠時間を長くすることも重要だが、今後はこうした睡眠の「質」にも注目する必要がありそうだ。
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