高額賞金難しいeスポーツ 「モンスト」が“1億円の大会”を運営する秘訣に迫る:ミクシィ「モンスト」のキーマンを直撃【後編】(4/4 ページ)
全世界で5000万人以上が遊ぶeスポーツ「モンスターストライク」――。日本では法律の壁などもあり、高額賞金が難しいとされる中、「モンストグランプリ2019 アジアチャンピオンシップ」は、国内初の賞金総額1億円の大会となった。賞金総額1億円という「不可能を可能にした仕掛け」はどこから生まれたのか。大会の運営責任者であるミクシィの田村征也執行役員に聞いた。
飽きられないための「メディアミックス展開」
――「モンスト」はゲーム以外でも、YouTubeでのアニメ化などメディアミックス展開もされています。
単純にゲームだけを提供してしまうと、すぐに飽きられてしまう。こういった考えからアニメも展開しています。アニメの展開もあって、ゲームと連動することで、両方やっていると相乗効果で楽しくなる。そのような狙いがあります。
また、YouTubeで「モンスト」のアニメを見ていると、関連動画でeスポーツの大会の様子を目にすることもあり得ます。ゲームをやって、その合間にアニメを見て、そこからeスポーツ大会の動画まで見てもらえれば、さらに興味を持って大会に参加したり、観戦に訪れたりするかもしれません。
このようにさまざまな楽しみ方があるというのが、われわれが提供する「モンスト」の魅力の1つだと思っています。これを提供することで、お客さまに長く「モンスト」を楽しんでもらえるのではないか。そう考えて事業を展開しています。
著者プロフィール
河嶌太郎(かわしま たろう)
1984年生まれ。千葉県市川市出身。早稲田大学大学院政治学研究科修士課程修了。アニメコンテンツなどを用いた地域振興事例の研究に携わる。近年は「週刊朝日」「AERA dot.」「DANRO」「Yahoo!ニュース個人」など雑誌・ウェブで執筆。ふるさと納税、アニメ、ゲーム、IT、鉄道など幅広いテーマを扱う。共著に『コンテンツツーリズム研究〔増補改訂版〕 アニメ・マンガ・ゲームと観光・文化・社会』(福村出版)など。
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