『ろくでなしBLUES』作者・森田まさのりが語る「『べしゃり暮らし』は一生描き続ける」宣言の真意:森田まさのりの肖像【後編】(4/5 ページ)
累計発行部数5000万部を超える漫画『ろくでなしBLUES』著者の森田まさのりさんが、『べしゃる漫画家』の出版イベントで、『ろくでなしBLUES』にまつわる秘話などを語った。森田さんはなぜ50歳を過ぎてから漫才コンクールの「M-1グランプリ」に出場したのか? 前後編で余すところなくお届けする。
「先生出ないんですか? 出ないんですか?」
タカハシ: 先生は出ないんですか今年?
森田: 今年は出ない。あのね、8月31日がエントリーの締め切りだったんです。でも今回、原稿の執筆を30日までやっていたの。でもぎりぎりだったんで、というか前回すごいいいところまでいっちゃったんで、なかなか腰が重くて、(漫画家で相方の)長田(悠幸)くんが、「ネタまたできました」って言ってきて(笑)。冗談じゃないと。
タカハシ: 半年間ぐらいずーっと「先生出ないんですか? 出ないんですか?」って。最初は「出ない」と言っていたんですよ。でもだんだん「分からん」って言い出して。聞き続けたら出るだろうと。
森田: 出ない。もうエントリーできないでしょ。
タカハシ: でも今日、新ネタはやらないんですか、せっかくですし。
森田: やるわけない、覚えているわけないじゃないですか。
唐澤: あるんですね、新ネタが!
タカハシ: ネタはあります!
唐澤: 今日、相方の長田さんも遊びに来ていらっしゃいますよ。いま汗をかかれていますね。
森田: (客席の長田さんを見ながら)やるならちゃんと衣装着てきたもんな。
長田: そうですね。
森田: ちょっと今日はない。
唐澤: でもだんだん押しているとやっていく感じになるんですものね。ネタはあるんですよね……。長田先生が急に首の後ろを押さえだした! せっかくですから、僕らはいいんですけど、お客さんのために!
森田: ……スタンドマイクがない。
スタッフ: ありますよ!
森田: スタンドしかない。マイクがない。
唐澤: マイクはいま手に持っているじゃないですか!
森田: ネタをちゃんと覚えていないです。
唐澤: 長田先生が頭を抱えていますけど。
長田: 聞いていなかったんでね。
森田: タカハシさんやってくださいよ。
タカハシ: 僕はまだネタが完成していなくて……。
森田: 大丈夫!?
タカハシ: 一回作ったのをちょっともう一回練り直してるっていう感じなので。
唐澤: ところが「漫画家」さんのネタは出場しないのに完成しているんですよ。
森田: そうなんです。
唐澤: お願いします!
森田: やりましょうか!!
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