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1日で売り上げ6兆円突破 中国の「ダブルイレブン」はなぜケタ外れなのか:中国マーケティング最前線(3/3 ページ)
今年も中国の「ダブルイレブン」商戦が沸騰。アリババのT-Mallだけで売り上げは4兆円を超えた。背景には中国市場の独自性や「ライブコマース」の盛り上がりがある。
前夜祭にはテイラー・スウィフトや花澤香菜も
さらに、アリババが毎年開催、動画を配信しているダブルイレブンの「前夜祭」には、18年ではタレントの渡辺直美さんが、今年は歌手のテイラー・スウィフトさんや人気声優の花澤香菜さんらが出演した。中国の消費者に買い物をまるで番組のように楽しませる「消費のエンタメ化」も、この商戦を盛り上げる大きな要因と言える。
「中国市場を狙う企業の中で、ダブルイレブンに何もしないところはあり得ない」(森下さん)とされるこの大商戦。実際、アリババの発表では、T-Mallの越境EC(天猫国際)における国・地域別ランキングで日本勢がトップになり、売り上げ1億元(約15億円)超えのブランドには資生堂やユニクロなどが並んだ。日本企業にとっても引き続き目が離せない商戦と言えそうだ。
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