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2万台以上売れた「焼きペヤングメーカー」が、できるまでのことあの会社のこの商品(3/5 ページ)

関東でカップ焼きそばといえば「ペヤング ソース焼きそば」。絶大な人気を誇るペヤングを焼いてつくる調理家電「焼きペヤングメーカー」をご存じだろうか。大阪に本社を構えるライソンという会社がつくったものだが、開発秘話を聞いたところ……。

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普通のホットプレートでは温度が低すぎておいしく焼けない

 「焼きペヤングメーカー」の見た目は小型ホットプレート。普通盛と超大盛の2つを焼くことができる。超超超大盛GIGAMAXには対応していない。

 一般的なホットプレートと異なるのは、電源スイッチしかないところと、温度調節機能が搭載されていないところ。プレートの取り付け・取り外しはできない。

 最初にホットプレートでつくってみたところ、フライパンで焼いたものと違って、おいしくなく大失敗したという。原因は、ホットプレートの温度が低すぎたこと。そこで、フライパンで焼いてつくり、その時の温度を測定。その温度まで上げられるヒーターを搭載することにした。先にサイズとヒーターの仕様を決め、おいしくなるつくり方を追求することにした。


ホットプレートの表面温度の違い(ライソン調べ)

 おいしくつくるポイントは、インスタント麺を戻すために入れる水の量。水を入れてスイッチを入れた後、沸騰したらインスタント麺を投入し、麺全体に水分が行き渡ったらほぐして炒め、終わったら電源を切ってソースを掛けて全体に絡める、というものである。

 水の量は、麺を戻すのに必要なお湯の量と同じでいいと思うかもしれないが、「同じだとベチャベチャになりすぎてしまう」(山氏)。麺をお湯で戻す場合、普通盛だと480ml、超大盛だと820ml必要だが、「焼きペヤングメーカー」で必要な水の量は、普通盛で220ml、超大盛で300mlとかなり少ない。普通盛、超大盛それぞれで最適な水量を特定するために、5ccずつ量を変えてはつくって試食を繰り返した。それぞれで50回近く試作して特定したという。


本体に付属する計量キット。スイッチを入れる前にプレートにセットし、麺の量に合わせて入れられた水位線の高さまで水を入れる

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