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会社で立てた目標に社員の半数「自分の意見反映されず」――管理職は「部下のモチベ上げる」と思い込み!?:「上意下達」の限界か(2/2 ページ)
会社で立てられるサラリーマンの「業務上の目標」。調査で管理職の7割が「部下のモチベ向上につながる」と回答。一方で一般社員の半数は「自分の意見反映されず」とギャップ大きく。
部下の半数「目標に自分の意見反映なく」
しかし、部下側へのアンケート結果を見ると、上司とかなりのギャップがあることが浮き彫りに。一般社員に「『会社で立てた目標』について、自分の意見や要望はどれくらい反映されていると思うか?」と質問したところ、48.3%が「反映されていない」と答えた。パーソルキャリアの担当者は「上司からのトップダウン状態に事実上なっている職場も少なくないようだ」とみる。
こうして立てられた「会社での目標」は、なかなか実効性も高まらないようだ。一般社員への「2019年最初に立てた会社の目標を覚えているか?」という質問に、「全て覚えている」と答えた人は17.2%にとどまった。
“誰が主体的に決めるか”など、建前と本音が一致するとは限らない「会社での目標設定」。問題に感じている人は上司・部下関係なく多いようだ。「目標設定の方法に課題を感じているか?」という質問には、一般社員の74.7%、管理職も81.8%が「感じている」と回答した。
パーソルキャリアの担当者は「長期的に(一方的な目標設定で)一般社員にプレッシャーをかけるより、個人の働き方を尊重して目標を決めた方が離職防止につながる。働き方の多様化に加え、人手不足による売り手市場の中で社員をすぐ辞めさせないためにも、会社と社員による目標の『すり合わせ』が大事になってくる」と分析する。
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