人事評価クラウドサービスを提供するあしたのチームは、全国の人事評価制度を導入している企業の人事管理者、評価者および被評価者計300人を対象に、人事評価業務の負担に関するインターネット調査を実施した。その結果、回答者のうち89.3%が人事評価業務について「負担」と感じたことがあると分かった。
また、自社における人事評価制度の課題を聞いたところ、「評価者により評価に差が出る(チーム間で差が出る)」が56.0%で最多だった。
人事管理者のうち、人事評価の運用で「面倒、手間、負担、楽にしたい」と感じる業務を聞いたところ、「評価者から提出される個人の評価シートを取りまとめること」「評価者やチームによる目標難易度のばらつきを調整すること」が同率1位で62.0%。3位には「評価者やチームによる評価のばらつきを調整すること」(56.0%)が挙がった。
同様の質問を評価者にしたところ、1位は「それぞれの部下に対して適切な目標を設定することが難しい」(58.8%)だった。同率2位には「部下の目標の添削に時間がかかる」「客観的に評価を実施すること」(36.1%)が続いた。
一方、被評価者からは「何を目標に設定すればいいか分かりにくい」(56.3%)、「自己評価(考察や点数など)を考えること」(42.3%)、「上司と面談を実施しなければならない」(39.4%)という意見が挙がった。
そこで、人事管理者を対象に、人事評価の運用改善で有効だと思う手段をたずねたところ、「有効だと思う」と回答した割合が最も高かった手段は「目標設定の簡易化」(77.3%)だった。評価者では「人事評価制度の一新」(74.2%)、被評価者では「目標設定の簡易化」(74.6%)が最多という結果になった。
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