2020年3月14日のダイヤ改正、関東圏の鉄道はどう変わる?(2/5 ページ)
この時期になると、JR各社とJRに乗り入れている各社のダイヤ改正の発表が行われる。次回のダイヤ改正(20年3月14日)で、関東圏の鉄道はどのように変わるのか。
中央線で移動する人
早朝時間帯に中央線で移動しようとした際、時間がかかると思っていた人も多いだろう。武蔵小金井発4時33分の各駅停車は、これまで5時22分に東京駅についていた。しかし新しいダイヤでは、5時11分に東京駅につく。緩行線で各駅に停車していたのと、11分も差がついている。早朝に東京駅近辺で仕事をする人にとっては、ありがたいダイヤだ。
こうしたダイヤの変更は、もっと前から行われるべきだった。中央線は、なぜ深夜に各駅列車しか走らないのか、と多くの人が疑問に思い、人によっては「家に帰るのに時間がかかる!」と不満を感じていただろう。そういった状況が改善されることで、多くの深夜・早朝帯の利用者は喜ぶ、ということになる。
では、なぜ中央線の深夜・早朝時間帯の輸送体系を変えるのか。中央線は2023年度末に、グリーン車を連結させる予定になっている。それにともない、現在の10両編成から12両編成へと、増結されることになる。そうなると、中央線のオレンジバーミリオンの帯をした車両は、緩行線内に入れないことになる。緩行線内は10両までしか対応していない。中央線の各駅ホームは、12両対応のために工事を行っている。
中央線へのグリーン車導入という先を見越して、中央線と中央・総武緩行線の輸送体系を変えるのだ。このように変えることは、利用者にとって速達性の向上や、時間帯によって運行体系が変わるという現在の分かりにくい状況を変える意味で、評価できる。この運行体系の変化は、多くの人に受け入れられるだろう。
関連記事
- 大戸屋が炎上した背景に、ブラック企業と日本軍の深い関係
外食チェーン店を運営する「大戸屋ホールディングス」が、大きく揺れている。「ガイアの夜明け」の中で、同社の社長の言動が放送され、「ブラック企業」「パワハラ」などと批判されているのだ。なぜ、このような事態になったのかというと……。 - なぜ「プリウス」はボコボコに叩かれるのか 「暴走老人」のアイコンになる日
またしても、「暴走老人」による犠牲者が出てしまった。二度とこのような悲劇が起きないことを願うばかりだが、筆者の窪田氏は違うことに注目している。「プリウスバッシング」だ。どういう意味かというと……。 - 新幹線と飛行機の壁 「4時間」「1万円」より深刻な「1カ月前の壁」
所要時間が4時間以内なら飛行機より新幹線が選ばれるとされる「4時間の壁」。それよりも「1万円の壁」を越えるべき、というコラムが話題になったが、新幹線の“壁”は他にもある。航空業界と比べて大きな差がある、予約開始「1カ月前」の壁だ。 - 着工できないリニア 建設許可を出さない静岡県の「正義」
リニア中央新幹線の2027年開業を目指し、JR東海は建設工事を進めている。しかし、静岡県が「待った」をかけた形になっている。これまでの経緯や静岡県の意見書を見ると、リニアに反対しているわけではない。経済問題ではなく「環境問題」だ。 - ジャッキー・チェンがビジネス界の「疫病神」といわれてしまう理由
ジャッキー・チェンの言動を巡る批判が止まらない。香港デモに関する「中国寄り」のコメントも炎上した。そんな中、「ジャッキーをプロモーションに起用した企業は業績が悪化する」という都市伝説まで話題に。アンチの多さを物語っている。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.