ジャッキー・チェンがビジネス界の「疫病神」といわれてしまう理由:世界を読み解くニュース・サロン(1/4 ページ)
ジャッキー・チェンの言動を巡る批判が止まらない。香港デモに関する「中国寄り」のコメントも炎上した。そんな中、「ジャッキーをプロモーションに起用した企業は業績が悪化する」という都市伝説まで話題に。アンチの多さを物語っている。
またジャッキー・チェン(65)の周りがざわついている。
以前、この連載でも、ジャッキーの「人間らしさ」が世界で批判の的になっており、中国政府寄りの発言をしていることに違和感を持たれているという記事を掲載したことがある(関連記事:僕らのヒーローだったジャッキー・チェンが、世界で嫌われまくっている理由)。少し「お騒がせ」気味なスターというイメージもそこそこ定着しているようだ。
そんなジャッキーが再び、映画やエンターテインメントとは関係ないニュースで取り上げられている。ご存じの通り、ジャッキーは香港出身で、ハリウッドで大成功を収めたアクションスターだ。その言動は常に注目されており、アジア圏を中心にすぐにニュースとして取り上げられる。
筆者はジャッキーの映画を見て育ち、自分の中では唯一無二のヒーローだったと言っていい。録画した映画を何度も何度も繰り返し見て、映画によってはせりふも覚えてしまうほどだった。
正義感があり、強くてカッコよく、コミカルで面白い――。そんなジャッキーのイメージは、彼が齢を重ねるにつれ薄れていき、子どもたちが熱中したジャッキーの姿はもう過去のものになったと言える。さらに、“人間らしい”、または、政治的な発言が聞こえるようになると、たびたび物議を醸すようにもなった。
とはいえ、筆者はジャッキーから目が離せない。近年は、残念ながらアジア圏でジャッキーの言動に対する反応はネガティブなものばかりに感じる。そして最近、ジャッキーの言動を巡って批判が噴出している。それは相変わらずなのだが、ジャッキーが絡んだビジネスにおいて「疫病神」であるかのようにたたかれたりもしているのだ。一体ジャッキーはどこに向かってしまうのだろうか。
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