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チャーハン入りチョコ、フローズン甘酒――各食品メーカーが「異例のタッグ開発」に取り組む訳:主役は開発担当者(3/3 ページ)
食品・飲料メーカー6社がこの度タッグを組む。「フローズン甘酒」などユニークなコラボ食品をまずは試作。開発担当者を主役に据え新商品や新事業に乗り出す。
独自技術をどこまで開示できるか
ただ、6社が手掛ける具体的な新規商品・事業の中身はまだこれから。担当者を集めたミーティングや、ベンチャーの人間を集めたイベントなどを開催していくという。
生活必需品として手堅い需要を維持してきた食品業界。そのため他業界に比べ斬新な新事業創出といったイノベーションが比較的起こりにくく、事業も1社で完結させがちな分野だったとも言える。
ただ、近年の少子高齢化や人口減による緩やかな市場の縮小は、各社に危機感をもたらしてきているようだ。例えば、ベンチャー気質とはちょっと縁遠そうな菓子業界でも、森永製菓がスタートアップ支援プログラムである「森永アクセラレーター」を2014年から推し進めている。
一方、競合する食品・飲料メーカーが特に技術面で提携する場合、各社の特つ素材や製造方法といった重要な知財をどこまで互いに開示できるかなど、課題も少なくない。今回の取り組みが単なる「ちょっとしたコラボ企画」にとどまるのか、それとも従来の食品業界に無い新事業創出につながるのか。注目が集まる。
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