氷河期世代の3割は「3年もたずに退職」
就職氷河期と非就職氷河期の世代によって、最初に就職した会社の退職時期に違いはあるのか。転職サイトを利用している35歳以上の男女に聞いたところ……。
就職氷河期(1993〜2005年ごろに教育課程を卒業して就職した世代)と非就職氷河期の世代によって、最初に就職した会社の退職時期に違いはあるのだろうか。
転職サイトを利用している35歳以上の男女に聞いたところ、非氷河期世代は「10年以上勤めたのちに退職」(32%)した人が多いのに対し、氷河期世代は「3年未満で退職」(28%)が最も多いことが、エン・ジャパンの調査で分かった。
氷河期での就職だったからこそ身についたもの、得られたものはありますかと聞いたところ「精神面でのタフさが身についた」(47%)がトップ。次いで「どんな局面でも対応できる臨機応変さが身についた」(34%)、「若手のころから責任ある仕事を任せてもらえた」(19%)、「高い専門性が身についた」(16%)と続いた。
氷河期世代に当時の就職活動を振り返ってもらったところ「就職氷河期であろうとなかろうと、自分の努力次第で道は切り拓くことはできるので、一概に不幸な世代とは言えないと感じている」(43歳男性)、「どんなに興味があろうと、短大生というだけで説明会にすら参加させてもらえなかった企業が多く、親族や知人の縁故がないと大手には入れない時代だった」(46歳女性)といったコメントがあった。
2019年6月に政府が発表した「就職氷河期世代支援プログラム」(参照リンク)の認知を尋ねると、32%が「知っている」と回答。世代別にみると、非氷河期世代の認知が26%に対し、氷河期世代は37%と関心の高さがうかがえた。
インターネットを使った調査で、転職サイトを利用している35歳以上の男女2083人が回答した。調査期間は11月1日〜29日まで。
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