アルバイトの平均時給が過去最高を更新 全国平均は1127円に
「バイトル」に掲載された求人広告データをもとに集計したアルバイトの平均時給は前年同月比で40カ月連続上昇。
ディップは、自社が展開するアルバイト・パート求人情報サイト「バイトル」に掲載された求人広告データをもとに集計した、2019年12月のアルバイト時給データを発表した。12月のアルバイト平均時給は1127円(前月比16円増、前年比54円増)となり、前月比、前年同月比ともに上回った。また、前年同月比では、40カ月連続で上回っており、アルバイト時給の上昇が続いていることが分かった。
バイトルに掲載された求人件数は約18万6000件で、前月比8.4%減、前年比22.7%増となった。
職種別平均時給でみると、「看護・介護」など「専門的職業」は1574円(前月比51円増、前年比315円増)、「営業・企画営業」など「事務的職業」は1174円(前月比36円増、前年比30円増)と、9職種中6職種が前月を上回った。前年同月比では、9職種中7職種で上回っている。一方、「建設の職業」では1166円(前月比133円減、前年比12円減)と前月比、前年同月比ともに下回った。
職種別のうち、「警備・車両誘導」の求人件数は、前年比で18.6%と大幅に増加。また、東京オリンピック・パラリンピックに向け、警備員動員数1万人以上を目標とする企業もあった。
オリンピック関連の警備は専用IDが必要で、20年4月末ごろまでに付与されていないと従事することができない。そのため、4月までに人材確保を進める企業の増加が見込まれており、募集激化が予想されている。なお、マラソンの警備員は配置人数が非常に多く、開催地が東京から北海道になったことにより人員配置に大きく影響しているとみられる。
エリア別にみると、関東エリアの平均時給は1183円(前月比23円増、前年比60円増)、東海エリアの平均時給は1101円(前月比9円増、前年比58円増)、関西エリアの平均時給は1145円(前月比8円増、前年比63円増)、九州エリアの平均時給は997円(前月比2円増、前年比44円増)となり、全てのエリアで前月、前年ともに上回った。
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