京王・西武がライナー強化、ダイヤ改正で増発・延伸の理由は?(1/5 ページ)
鉄道会社にとって、春はダイヤ改正のシーズンだ。今年も2〜3月にかけてダイヤ改正が行われるが、筆者が注目しているのは「京王電鉄」と「西武鉄道」だ。その理由は……。
春が近づく。鉄道各社局では、ダイヤ改正の季節だ。3月14日にはJRをはじめとした多くの鉄道各社局がダイヤ改正を行うが、京王電鉄は、例年2月の後半にダイヤ改正を行う。今年は2月22日だ。
ダイヤ改正の際には、各社局とも新しい取り組みを提供するようになっている。例えば、JR東日本の3月14日ダイヤ改正では、特急「ひたち」の品川・上野〜仙台間の直通運転、「サフィール踊り子」の新設、中央線深夜時間帯の運行体系変更、そして高輪ゲートウェイ駅の開業といった新しい施策が一気に登場する。またダイヤ改正に合わせて、新幹線の新しいモバイルサービス「新幹線eチケットサービス」を開始する。
京王ライナーの増発
最近は通勤向け特急やライナー列車の評判がよく、需要も高まっている。京王電鉄が発表した2019年度4月〜9月期決算によると、沿線人口の増加に加え、座席指定列車「京王ライナー」の利用者増で鉄道の運輸収入が伸びたという。西武鉄道は特急車両「Laview」の増備を重ね、この3月のダイヤ改正で池袋線の全特急列車をこの車両にする。
そんな状況において、京王電鉄は2月22日にダイヤ改正を行う。今回の目玉は、「京王ライナー」の増発である。17年に5編成で登場した2代目5000系は、19年にもう1編成増備され、6編成となった。今回の新編成では、ドリンクホルダーが新たに設置され、既存の編成にも設置されることになるという。
1月13日に利用者数300万人を突破した「京王ライナー」は、今回の増備により増発の体制が整った。
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