名称変更したauじぶん銀行 2020年の戦略はポイント経済圏
auが掲げる「スマートマネー構想」の下、ポイント経済圏をハブとして金融サービスを訴求していく。au WALLETポイントはPontaとの統合を発表しており、ユーザー基盤は1億人超、年間付与ポイントは2000億超まで拡大している。この基盤を元に、ユーザーとのエンゲージを高めていく。
2月9日に、「じぶん銀行」から行名を変更したauじぶん銀行が戦略発表会を開催し、2020年度の重点戦略について話した。
auが掲げる「スマートマネー構想」の下、ポイント経済圏をハブとして金融サービスを訴求していく。au WALLETポイントはPontaとの統合を発表しており、ユーザー基盤は1億人超、年間付与ポイントは2000億超まで拡大している。この基盤を基に、ユーザーとのエンゲージを高めていく考えだ。
具体的な戦略を3点挙げた。1つ目は、貯蓄から資産形成へのサポートだ。auグループ各社と連携し、「投資の入り口のハードルを下げるためのツールを用意したい」(臼井社長)とした。具体的には、au WALLETポイントを使って疑似投資が行えるポイント運用や、経済の状況を伝えるPIM(購買担当者)指数の提供を挙げた。
2つ目としては、住宅ローンを挙げた。同行の住宅ローン残高は7000億円を突破。5大疾病だけでなく全疾病対応の団体信用生命保険や、現在キャンペーン中の0.38%という金利の低さ(変動35年、じぶんでんき併用時)をアピールした。
3つ目は、地方銀行との連携など地方創生への取り組みだ。すでに、サッカーくじのtotoのシステムを地方銀行にOEM提供しており(19年12月の記事参照)、これを拡大させていく。さらに、「スマホアプリやデジタルバンキング機能そのものもOEM提供することを、さまざまな地銀と話している」(臼井社長)。
ブランドメッセージとしては、「銀行を連れて生きていこう。」を新たに掲げる。ユーザーの8割がスマホ経由でサービスを利用しており、いつでもどこでも利用できる銀行をアピールしていく。
関連記事
- じぶん銀行が「auじぶん銀行」へ名称変更
じぶん銀行が2020年2月9日に「auじぶん銀行」に商号を変更。KDDIグループの連結子会社となったことを受け、auのスマートマネー構想を推進。 - じぶん銀行社長に聞く「老後2000万円問題」――顧客第一主義を貫き資産運用を“再発明”する
金融庁の「老後資産2000万円」報告書がきっかけとなり、日本でも資産運用への関心が高まっている。一方、資産運用を始めようとしても、「投資は危険」「金融機関にだまされる」などといったネガティブな印象を抱いている人が多いのもまた現実だ。KDDIと三菱UFJ銀行が共同出資して設立したインターネット銀行・じぶん銀行の臼井朋貴社長にインタビューし、同行が金融機関として個人の資産運用をどのようにサポートしようとしているのか、そのビジョンを聞いた。 - じぶん銀行が「totoを地銀にOEM提供」 地銀3行に金融サービスをプラットフォームとして
ネット系金融機関各社の地銀との提携が加速している。KDDIグループのじぶん銀行は12月19日、金融サービスをプラットフォームとして地方銀行などに提供する「じぶん銀行アライアンス」の取り組みを開始した。 - 銀行なのに“面白さ”追求 じぶん銀行の狙いとは
じぶん銀行は、人工知能(AI)が為替相場の変動を予測するサービス「AI外貨予測」の提供を開始。外貨預金を始めるきっかけを提供する。客に親しみや関心を持ってもらうためのコンテンツの1つにする狙いもある。 - じぶん銀行、「AI外貨自動積立」を開始
KDDIと三菱東京UFJ銀行が共同出資するネット銀行、じぶん銀行は3月11日、人工知能(AI)を活用した外貨普通預金の自動積立サービスを開始した。AIを活用した外貨自動積立のサービスとしては邦銀初。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.