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外国人材、日本企業の認識よりずっと「職場に不満満載」――昇進の遅さネック:日本人上司もマネジメントに苦慮か(2/2 ページ)
日本で働く外国人人材の職場への不満、調査で判明。昇進・昇格の遅さに加え孤独感を感じている人も多かった日本企業側の認識より不満をため込んでいる結果に。
職場で孤独感深める外国人正社員
また、上記の「昇進・昇格が遅い」という項目に注目すると、外国人材全体で20.2%が不満に感じていた一方、企業側の認識は3.5%どまりに。やはり、日本企業が考えているよりはるかに、外国人材が職場への不満をため込んでいることが判明した。
さらに、彼らの職場での「孤独感」について聞いたところ、外国人正社員の32.6%が「私は孤立しているように思う」と回答。待遇にとどまらず、特に正社員において日本の職場でのコミュニケーションに支障を感じている結果となった。
こうした外国人材の不満の根源はどこにあるのか。彼らの上司のマネジメントに対する不満感を聞いたところ、全体的に日本人上司に対する不満や苦情を挙げた割合が、外国人上司への不満の約2倍となる結果になった。
パーソル総研の担当者は「日本人向けに最適化されてきた日本企業の雇用やマネジメントの在り方が、外国人に合っていないと考えられる。職場でそうした不満を伝える相手も少なく、孤独感を深める結果になっている」と分析。「特に職場の日本人上司側も、外国人部下へのマネジメントのノウハウが少なく手探り状態なのだろう。こうした管理職への支援も必要」とみている。
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