新型コロナでも、働くママの8割「今の職場でテレワーク不可」 国の臨時休校要請に逆風か:ママ向けアプリが調査
働くママの8割が「今の職場でテレワーク不可」。ママ向けアプリ運営会社が調査した。新型コロナで国の臨時休校要請に逆風か。
子どもを持ちながら働く女性の8割が、新型コロナウイルス対策が叫ばれる今も「今の職場でテレ(リモート)ワークは不可能」と回答――。ママ向けアプリ「ママリ」を運営するコネヒト(東京・港)の調査からこんな結果が浮かび上がった。
職種や業種、セキュリティなどが障害に
同社の担当者は、「多くは勤務先側や職種などの事情でテレワークができなくなっているのでは」と分析する。国が全国の小中高校に春休みまでの臨時休校を要請するなど、働くママを取り巻く環境は激変している一方で、なかなか企業側の理解や協力は進んでいないようだ。
調査は2月28日〜3月2日、コネヒトが主に同アプリのユーザーなど、子どもを持つママにWeb上で実施。本項目には約1300人が回答した。
「今の職場でリモートワークは可能ですか?」という質問に対し、ママの80.8%が「不可能」と回答した。理由について分析したところ、「自宅にリモートする環境が無い」という声もあった一方で、やはり「職種や業種」「セキュリティの関係」といった会社側の事情を挙げる人が多かったという。
接客系などテレワークが困難な業種もある一方で、まだまだ企業側の「ママのテレワーク」に対する理解も進んでいない、と言えそうだ。
一方、「今の職場でテレワーク可」と回答したママに「子どもが近くにいる環境でリモートワークをする課題」(複数回答可)を聞いたところ、1位は「子どもが1人で長時間遊び続けることができない」(75.6%)。次いで「子どもが気になり集中できない」(73.7%)も上がった。働くママにとって、こうした非常時のテレワークはさまざまな課題を浮き彫りにするようだ。
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