新型コロナ防止のため「働き方改革」できない企業に明日が無い、真の理由:“いま”が分かるビジネス塾(1/3 ページ)
新型コロナの影響が深刻化。企業やビジネスパーソンはどう立ち向かうべきか? 筆者は「働き方改革・IT化」が結局のカギになると分析。
国内でも新型コロナウイルスによる影響が深刻化している。日本はもともと感染が拡大しやすい環境であり、通常のインフルエンザでも毎年3000人以上が死亡するというちょっとした異常事態が続いている。
新型コロナであれ、インフルエンザであれ、感染症を予防する方法は同じなので、日常的な感染対策を着実に実施することが、新型コロナ対策にもつながるはずだ。以下では企業組織やそこで働く個人における感染拡大防止のポイントをまとめた。
企業と従業員向け、7つの必須防止策
新型コロナは飛沫感染と接触感染が主要な感染経路とされている。それ以外の経路についても可能性が取り沙汰されているが、感染は確率的に決まるので、まずは可能性が高い部分から対処するのが原則であり、確率が低い部分について感情的になって議論してもあまり意味はない。
飛沫感染と接触感染を回避するためには、人が近距離で密集する場所に長時間滞在することを避け、他人とできるだけモノのやりとりをしないことが重要となる。
1.テレワークと時差出勤
説明するまでもないが、満員電車での通勤が感染拡大の温床となっているのはほぼ間違いない。一部の企業では時差出勤や在宅勤務に切換えるところが出てきている。業務上、出社が必要な人はたくさんいるはずなので、そのような人たちのためにも電車の混雑は緩和した方がよい。時差出勤や自宅勤務が可能であれば、すぐに体制をシフトできるよう組織のトップは工夫すべきである。
2.書類の受け渡しの抑制
あまり意識していない人が多いが、業務における書類の受け渡しも感染拡大の要因となっている。諸外国ではインフルエンザが流行すると、書類の受け渡しを制限したり、手の消毒を推奨したりする企業も多い。
もっとも効果的なのがペーパーレス化であることは明白であり、今回の感染拡大をきっかけに業務のIT化を徹底的に進めた方がよいだろう。米国では中小企業でもごく普通にクラウドで取引先と書類をやりとりしている現実を考えると、日本のIT化は遅れていると言わざるを得ない。IT化は業務の効率化にもつながるので一石二鳥だ。
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