繁忙期迎えるパンツメーカーが突貫スケジュールで「洗えるマスク」を生産中 過去3回の予約販売は既に完売:納期などで工夫
パンツメーカーのパレ・フタバがマスクの生産を始めた。洗えるマスクで、2枚入り税込1000円。ワンシーズンをめどに、手洗いすることで繰り返し使えるという。これまで3回の予約販売はいずれも完売した。本業が3〜4月に繁忙期を迎える中で、どのように生産しているのか。
パンツメーカーのパレ・フタバ(大阪府吹田市)が、「洗えるマスク」の生産に乗り出した。その名も「洗える超伸縮フィットマスク」(2枚セット1000円、税込)。3月6日に発売し、これまで3回に分けて予約販売したところ、いずれも完売。状況にもよるが、3月中は生産を継続するという。
同社の担当者によると、今回のマスク生産は新型コロナウイルスの影響が広がり始めた2月中旬ごろにアイデアとして出た。その後、2月末までにはサンプルを作り、3月初週から生産に入ったという“突貫スケジュール”だ。生産を担当する、同社の繊維製品事業部「TAKUMIBA」(広島県福山市)は企画から裁断、縫製などから出荷に至るまでワンストップで行っていることから、こうしたスピード感で製品化までこぎ着けられたという。
本業であるパンツの生産は、春・夏、秋・冬のシーズン初めに“山”があって、3〜4月は繁忙期に当たる。「マスクの生産が本業に影響しないよう、納期の調整などを工夫しながら、突発的な事態に対応している」と担当者は話す。
マスクは洗うことで再利用ができる。同社の発表によると、手洗い・うがいの際にせっけんで洗い、干しておけば翌朝には乾くとのこと。洗濯機でも大丈夫だが、生地が劣化しやすくなるため、手洗いを推奨している。使用できる期間については、「ワンシーズンが1つの目安」(担当者)という考えだが、使用状況によって変動すると話した。なお、ウイルスを防ぐ試験は、検査機関の予定が9月ごろまで埋まっていることから、未実施だという。
マスクはフリーサイズ、白色のみの販売だが、今後は子ども用のマスクや、カラーリングも増やしていく考え。また、法人向けの販売も予定している。マスクや紙製品の転売が相次いでいるが、購入ページでは「できるだけ多くの方に届くよう作られた商品です。お1人での大量購入や転売はご遠慮ください」とアナウンスしている。
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