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新型コロナ下、正社員と非正規の残酷な「テレワーク格差」明らかに:2.5万人緊急調査(2/2 ページ)
パーソル総研が全国のテレワーク状況を調査したところ、正社員と非正規で実施率に大きな差が出た。飲食・小売りに非正規が多い点などが背景にあるとみられる。
半数以上が「コロナ終息後もテレワーク継続を」
一方、テレワークを実際に実施している人からの不安や課題の声も、今回の調査で明らかになった。パーソル総研がテレワーク実施者500人に対し、実践していて感じることなどを質問。まず「テレワークで感じる不安」を選んでもらったところ、トップは「非対面のやりとりは相手の気持ちが分かりにくく不安」で、37.4%となった。次いで「上司や同僚から仕事をさぼっていると思われていないか不安」(28.4%)が上がった。
「テレワークで感じる課題」についても聞くと、「運動不足を感じる」が73.4%で1位となった。一方で「労働時間が長くなりがち」は21%と下位だった。また、「テレワーク実施前後の変化」についても聞いたところ、労働時間の項目で「変わらない」が54.2%、次いで「減った」が36.2%となり、ほとんどの人の働く時間が増えていないことが分かった。
さらに、「新型コロナが終息した後もテレワークを続けたいか」と質問したところ、「続けたい」は53.2%と半数を超えた。特に年代別にみると、20〜30代で6割超が賛意を示している。感染防止という非常時の対策ではあるものの、若い世代を中心にテレワークは一定の支持を得ていると言えそうだ。
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