トヨタ、新型「ヤリス」など約3万台リコール 制御プログラムに不具合:カローラなどの改善対策も
トヨタ自動車は、「ヤリス」と「RAV4」の2車種で計3万1031台のリコールを国土交通省に届け出た。また、「カローラ」など4車種の改善対策も届け出ている。
トヨタ自動車は5月20日、「ヤリス」と「RAV4」の2車種で計3万1031台のリコール(回収・無償修理)を国土交通省に届け出た。ヤリスは、ブレーキ制御コンピュータに不具合があった。また、「カローラ」など4車種の改善対策も届け出ている。
リコール対象車のうち、2月に発売された新型ヤリスが計2万7622台を占める。製造期間は2019年12月〜20年4月。
ヤリスでは、車両安定制御機能(ビークル・スタビリティ・コントロールシステム、VSC)の制御プログラムが不適切だった。停車中のアイドリング時の振動を、二輪駆動車用スピードセンサーが車速だと誤検出し、異常判定することがあるという。その際、警告灯が点灯し、VSCなどが作動しなくなる恐れがある。
今後は全車両のブレーキ制御コンピュータの異常判定プログラムを対策仕様に修正する。22件の不具合が報告されている。
RAV4の対象台数は3409台。19年9月〜10月に製造された車両が対象となる。前輪の緩衝装置において、材料製造工程が不適切だったため、ロアアームに亀裂が入っているものがあるという。そのまま使用を続けると亀裂が進み、最悪の場合、ロアアームが破断して、走行安定性を損なう恐れがある。対象車のロアアームの交換を予定。不具合は報告されていない。
改善対策の対象は「カローラ」「カローラツーリング」「ヤリス」「JPN TAXI」の計4車種7万8292台。製造期間は19年7月〜20年3月。後席シートベルト非装着時警報装置の制御プログラムが不適切だった。後席で短時間にシートベルトを脱着すると、他の後席シートベルト警告灯が消灯する場合があり、シートベルト装着状態を正しく確認できない恐れがある。今後、制御プログラムを対策仕様に修正する。
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