米国の老舗食品ブランドが、コロナ危機で再興している秘密(1/4 ページ)
新型コロナウイルスの感染拡大を受けて、航空業界やホテル業界などが苦戦している。そんな中で、チャンスをつかもうとしている企業もでてきている。加工食品を扱う、大手食品メーカーだ。
新型コロナウイルスのパンデミックにより、世界経済が一瞬にして混乱の渦に巻き込まれてしまった。これほどまでの惨状を誰が予測できただろうか。
ロックダウンによる外出制限で経済活動は停止し、多くのビジネスが瀕死の状態に追い込まれている。たとえビジネスを再開しても、人員削減や倒産などは避けられないとも見られている。
このような状況の中、新型コロナによるダメージがかなり深刻になっているのは、ファッション業界、航空業界、ホテル業界などだ。航空業界に至っては、2001年に米国同時多発テロで受けた経済的ダメージよりも、さらに大きな影響が懸念されている。コロナ発生前の状態にビジネスが回復するのには、相当な時間が必要になりそうだ。
しかし、その一方でコロナ危機でチャンスをつかもうとしている企業もある。加工食品を扱う、大手食品メーカーだ。コーヒー、冷凍食品や保存食品、パンや焼き菓子用商品、調味料などの売り上げが急激に伸びているためだ。
注目すべきなのは、健康志向による食生活の変化で、近年ビジネスが低迷していた老舗ブランドが再び注目されていることだ。そのひとつが、15年に490億ドルの大型企業合併を果たしたものの、業績が伸び悩んでいるKraft Heinz(クラフト・ハインツ)だ。なぜ今クラフト・ハインツ社が再び注目されているのか。
同社の象徴的なブランドでもあるKraft(クラフト)のマカロニ&チーズ、Oscar Mayer(オスカー・メイヤー)のベーコンやホットドッグ、Classico(クラシコ)のパスタソースは、新型コロナの影響で需要が急激に高まっているという。
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