コラム
首都圏の鉄道会社、決算は大荒れ:新型コロナの影響(4/4 ページ)
首都圏に拠点を置く主要鉄道会社の決算がでそろった。やはりである。新型コロナの影響を受けていて、決算は厳しい結果に。
ようやく出た西武ホールディングスの決算
西武ホールディングスの決算発表は5月12日に予定していたが、26日になった。それだけ遅くなった西武の決算内容を見ると、確かに厳しい。テレワークの中で担当者が内容を詰めるのが大変だということが見て取れる。
埼玉西武ライオンズがパ・リーグ連覇を果たしたという好材料があったものの、その後は新型コロナによりレジャー需要が低下、西武グループの強みであるレジャー産業に大きな打撃を受けた。
グループ全体での営業収益は前期比2.0%減、営業利益は22.5%減、経常利益は25.4%減、純利益は89.7%減と、厳しい数字が見える。
都市交通・沿線事業では新型特急車両「Laview」導入などの好材料があったものの、台風による計画運休や新型コロナの影響もあり、営業収益は1.2%減、営業利益は13.7%減となった。特に沿線レジャー業の影響は大きい。
ホテル・レジャー事業は営業利益が大幅に減少、その他の事業でも減少傾向は大きい。西武の強みであるレジャー事業減少の説明をどうするか、が課題となった決算だった。
今回の記事では、鉄道事業を中心に見てきた。鉄道事業の発展のために積極的に投資をしてきた会社が多いものの、新型コロナがそれを打ち消した格好になっている。しかし、その積極姿勢はコロナ禍からの回復の際に必ずポジティブな結果として現れる。なんとか、もちこたえてほしい。
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