テレワークしている人、していない人 時間の価値にどのような違い?:時間に追われている
新型コロナの影響を受けて、テレワークを始めたビジネスパーソンも多い。テレワークをしている人、していない人によって、時間の価値にどのような違いがあるのだろうか。セイコー調べ。
新型コロナウイルス感染拡大を受けて、働き方を変えたビジネスパーソンが多い中で、時間の価値にどのような変化が出ているのだろうか。
現在、働いている人(746人)に聞いたところ「時間に追われている」と答えたのは66.0%。テレワーク有無でみると、テレワークをしている人の73.0%は「時間に追われている」と答え、していない人(62.7%)よりも10ポイントほど高くなっていることが、セイコーの調査で分かった。「会社という『場』の規律がないので、『時間』の規律を感じる人が多いのかもしれない」(セイコー)
アンケート回答者全員(1200人)に、自分の1時間の価値を値付けしてもらったところ、仕事などをするオンタイムは1時間4443円となり、昨年(4427円)とほぼ同じ。一方、プライベートなオフタイムは1時間8346円と昨年(9632円)より1286円も低い。「オンタイムもオフタイムもこれまで年々上昇してきたが、2020年は時価上昇もひと休みとなった。コロナ禍により生活を見直すことに合わせて、時間の価値についても再考するタイミングを迎えているようだ」(同)
次に、働いている人の1時間の値付けをみると、オンタイムは4633円と平均(4443円)とほぼ同じだったが、オフタイムは1万689円と平均(8346円)より2343円も高い。テレワークする人のオフタイム価格は1万6329円と高く、しない人(8063円)の倍以上の価値を認めている。「テレワーカーはオン・オフの区切りが曖昧になりがちなことから、しっかりとしたオフタイムを求めて価値を高く感じていると考えられそうだ」(同)
インターネットを使った調査で、全国の男女1200人が回答した。調査期間は4月28日から29日まで。
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