コロナ禍で企業の情報発信が大きく変わった。足りないものは?:明らかに(2/3 ページ)
映像コンテンツやドキュメントによるコンテンツの表現、発信が増大しているわけだが、周囲の企業を見る限り、明らかな編集機能の不足という状況が起こっている。
編集力がものをいう
リモートワーク、テレワークが推奨され、オンラインでの仕組みやシステムばかりがもてはやされているが、それらはあくまで手段であって、仕事の内容の話ではない。
結局、環境が変わり、リモートワークになろうとも、結果を出している人に共通しているのは、コンテンツの編集力に長けている人だと言える。
編集力とは具体的に何を指すのだろうか。
まず、編集するためには、もとになる情報量、コンテンツの量が必要になる。最終的に10のコンテンツを発信するとしても、もともと10の情報量しかなかったものと、100の情報量から、使えるものとして吟味し、厳選した10の発信コンテンツでは、クオリティに差が出るのは明らかだろう。
編集力に長けた人は、普段からの情報収集に余念がない。逆説的だが、ブログでもSNSでも、定期的に個人的な情報発信を行うのも、情報収集にはいい方法だ。きちんとした情報発信を行うには、情報収集が不可欠だからだ。
次に必要なことは、相手のニーズに合わせて、情報を選択していくこと。情報が多すぎる提案やコンテンツは、逆に伝わりにくくなるものだ。せっかく集めた情報は、捨てることが惜しくなるものだが、勇気をもって捨てることも必要となる。
当然のことながら、情報を選択するには、相手のニーズを的確につかむ必要がある。そうでないと、選択する基準がないことになる。Web配信の場合、ここが難しくなる。実際のイベントのように相手の顔が見えないため、ユーザー像がつかみにくい。適切なMAツールやCRMツールの活用も必要だ。
編集力とは、言い換えれば、相手の望むことに応えることでもある。
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