「在宅勤務は生産性が低い」と感じている日本人は40%、その理由は?
「オフィスで働いているよりも在宅勤務は生産性が低い」と感じている人はどのくらいいるのだろうか。世界10カ国の人に聞いたところ、日本人は……。
日本のビジネスパーソンはオフィスで働いているよりも、在宅勤務時の生産性は低いと感じていることが、レノボ・ジャパンの調査で分かった。世界10カ国で働く男女に聞いたところ、「オフィスで働いているよりも、在宅勤務時の生産性は低い」と答えた日本人は40%。世界平均の13%を大きく上回っていることから、「生産性の低さが日本での在宅勤務定着・拡大に向け克服すべき課題としてあきらかになった」(レノボ・ジャパン)としている。
在宅勤務の生産性が低い理由を尋ねたところ、日本人の67%は「勤務先企業がテクノロジーに十分な投資を行っていない」を挙げている。コロナ禍で在宅勤務時に必要なIT機器やソフトウェアの購入に関して、「会社が全額を負担した」と答えた日本人は31%で、10カ国中最低だった。「一人当たりの購入金額も首位のドイツが381ドルだったのに対し、日本では自己負担の比率が高い影響もあり132ドルと、10カ国平均の半分にも満たず最下位だった」(同)
在宅勤務時、「同僚とのコミュニケーションに差し障りを感じる」と答えた日本人は51%。また、在宅勤務時のセキュリティに関する不安も大きく、データ流出の懸念をもつ人は61%。このほか、生産性が上がらない理由として「家庭生活と業務の線引きが難しく集中できない」(31%)、「新テクノロジー導入時のトレーニング不足」(20%)などが上位に並んだ。
世界10カ国(日本、米国、ブラジル、メキシコ、イギリス、フランス、ドイツ、イタリア、中国、インド)で、企業や団体組織などで働く男女2万262人(日本は2021人)が回答した。調査期間は5月8日から14日まで。
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