新宿駅東西自由通路の開通で、どんな未来が待っているのか:東西が、結ばれる(1/3 ページ)
「新宿駅は複雑で、迷いやすい」といった不満を感じていた人も多いのでは。そんな不満を解消するかのように「東西自由通路」が開通した。どのように変わったのかというと……。
迷いやすい新宿駅。その中でも課題となっていたのは、東西の行き来が難しいことだった。これまで、東西の行き来はJRの入場券を買わないと不可能であり、行き来をしようと思うと、一旦東京メトロ丸ノ内線の新宿駅近くに行き、自由通路を通るしかなかった。そのため、かなりの時間をロスすることになっていた。
しかし、7月19日の東西自由通路開通により、その問題点が解決された。
これまで、新宿駅は西口と東口が分断された構造になっていた。西口と東口それぞれの改札からJR東日本新宿駅に入り、中央西口はもっぱら小田急や京王との乗換改札に、中央東口から中央西口のルートは乗り換えのための通路といった役割も担っていた。ほかに、南口や新南口があり、新南口は「バスタ新宿」へ向かう利用者が主に使用していた。
JR東日本の新宿駅は、目的地によって出る改札が異なり、もし間違えるとどうしていいのか分かりにくい状況があった。南口と新南口程度はまだいい。向かい合わせだから。そのほかの出口を間違えると、移動するのに苦労していたのだ。
そうした状況が、新宿駅東西自由通路の完成によって解決された。この整備は2012年にスタート。新宿駅が稼働している合間にホーム下の土砂を掘り出し、新しい改札内通路をつくって、改札内の行き来を向上させた一大事業であった。普段通りに電車を動かし、利用客も多い中での作業は、大変だったことと思われる。
東西自由通路開通にあわせ、改札内での回遊性も高め、より便利で利用しやすい駅にするという意図もJR東日本にはあった。同時に、改札階からホーム階へのエレベーターを設置し、バリアフリー設備を充実させている。
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