NHKを辞めてユーチューバ―に。起業は「縛られない自由な生き方」なのか:耐えられない(1/4 ページ)
誰もがうらやむ難関企業に就職しても、3年経たずに辞めてしまう学生がいる。こうした選択をどのように考えればいいのか。
著者プロフィール:増沢隆太(ますざわ・りゅうた):
株式会社RMロンドンパートナーズ代表取締役。キャリアとコミュニケーションの専門家として、芸能人や政治家の謝罪会見などをコミュニケーションや危機管理の視点で、テレビ、ラジオ、新聞等において解説している。大学や企業でのキャリア開発やコミュニケーション講座を全国で展開中。著書「謝罪の作法」他多数。
就活学生なら誰もがうらやむ採用難関企業に入社しながら、3年経たずに辞めてしまう学生はいます。不自由で理不尽な会社員を辞め、自ら起業することは広く受け止められる世の中となりました。そうした選択をどうとらえるべきでしょうか。夏休み期間中の方も、人生を考えませんか?
2年4カ月でNHKを辞める
タレントのたかまつななさんはお笑い芸人としてデビューし、一方でお笑いジャーナリストを名乗り、演芸ではなく社会問題を広く若者に伝える活動も始め、自身が創業した会社を通じて社会問題や教育問題など出張授業を展開しています。さらに2018年にはNHKのディレクター職として採用され、さらにさらに慶応大学大学院に通いつつも東大の大学院にも通うという超マルチぶりだったようです。
そのたかまつさんが今年7月、NHKを退職したことを自身のYouTubeで報告しました。2年4カ月の在籍だったとのこと。
テレビ局といえば、偏差値最高峰の大学群ですらいまだに超々難関となる就職先です。その頂点の一つNHKですから、どれだけの難関か、もはや奇跡的な採用確率といえるでしょう。大学のキャリア相談を長年やっていますが、旧帝大クラスでもとびきりの学生だけが年に1人とか2人採用される程度のとんでもない最難関であることは間違いありません。「もったいない」と思ったテレビ業界志望者は多かったことでしょう。
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