6年で2.2倍に? プロテイン市場が脚光を浴びている背景:研究開発が進む(1/4 ページ)
世界的にプロテインが注目されている。世界市場は2019年に185億ドルほどだったが、25年までに406億ドルになるだろうと予測されている。なぜ急成長する声が多いのかというと……。
今、世界的に注目されている食のトレンドといえば、やはり「プロテイン」だろう。プロテイン(タンパク質)は、筋肉や皮膚、髪の毛や爪などの元になり、健康維持には欠かせない栄養素だ。さらに、理想の体型を求める「筋肉ブーム」によって、脚光を浴びている。
プロテインと言えば、肉や乳製品などから摂取するのが一般的だ。しかし、近年注目されているのは、よりヘルシーで環境にも優しい植物性プロテインだという。日本ではまだ馴染みがないものの、欧米などではこの分野のマーケットシェアを狙って、企業の間で激しい攻防戦が行われている。その実態に迫ってみたい。
植物性プロテインが急成長
植物性プロテインの代表格として、広く知られているのは大豆である。だがプロテインを多く含む食品には、豆類や穀物、種や藻類などさまざまな種類があり、さらに開発も進んでいる。
特に植物性プロテインのトレンドを盛り上げているのは、ミートレス食品だ。植物由来の原材料を加工してつくられるミートレス食品は、バーガーやソーセージ、チキンナゲットなど続々と商品が開発されている。(関連記事)
多種多様の商品が開発されている植物性プロテインの市場は急成長している。世界市場は2019年に185億ドルほどだったが、25年までに406億ドルになるだろうと予測されている。つまり、わずか6年で2.2倍になるというのだ。
最大規模の米国では、18年の売り上げは46億ドルだったが、30年には850億ドルまで成長するという予測もある。12年で18倍ほどの規模になるかどうかは別にして、このトレンドの勢いは、ますます加速しそうだ。
そしてその成長の理由のひとつには、研究開発が進んでいることが挙げられる。これまでは、植物性プロテインは主にベジタリアン向けのニッチな市場として扱われていたが、研究開発や技術の向上により味が格段にアップしたこともあり、多くの消費者に受け入れられるようになった。
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