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アリババとシャオミの寵愛受けた「小鵬汽車」が描く“呂布”テスラを倒す道浦上早苗「中国式ニューエコノミー」(3/4 ページ)

コロナ禍を機に活気づく中国のEV業界。米市場へ上場した中国EVメーカーには、2018年上場の蔚来汽車(NIO)、20年7月30日上場の理想汽車、そして8月27日に米ニューヨーク証券取引所へ上場した小鵬汽車がある。小鵬汽車の何小鵬CEOは6月、三国志の呂布にテスラのイーロン・マスクCEOを、そして呂布と戦う3人に米上場3社のCEOを例えた投稿を行った。ここでは同氏の投稿の意図を紐解いていく。

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アリババのECサイトで車を販売

 前述した通り、雷CEOは十数年にわたって何CEOをサポートし、8月27日の上場セレモニーにも駆け付けたほか、ウェイボに「何小鵬の上場が心の底から嬉しい」と投稿している。


小鵬汽車の上場セレモニーに駆け付けたXiaomiの雷軍CEO(右)

 何CEOの「古巣」であるアリババも小鵬汽車に3度出資しており、同社が上場申請で提出した目論見書から、アリババの傘下企業が何CEOに次ぐ第2株主であることが判明した。小鵬汽車は18年にアリババのECサイトTmall(天猫)にも旗艦店を開設し、同年12月のセール時には、Tmall上で「G3」を150台以上販売した。今回の上場ではTmallがご祝儀として小鵬のEV車購入に使える5万元クーポンを発行した。

 アリババ、シャオミの後押しを受ける小鵬汽車には、ベンチャーキャピタルの資金も流れ込み、株主には著名VCの名が並ぶ。同社は創業以来上場までに少なくとも10回、180億元以上を調達している。直近でも8月5日、アリババのほかカタールとアラブ首長国連邦のVCから4億ドルの出資を受けた。

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