ワークマン、荒天時再現したファッションショー開催 次の1000店はどうやって?:ランウェイで雨・風・雪を演出(2/2 ページ)
ワークマンは、雨や風、雪など過酷な状況を再現した「過酷ファッションショー」を開催。「荒天時の更に過酷」な環境を再現し製品の機能性をアピールした。
アンバサダーの提案を「丸のみ」した商品が好調
ワークマンは19年秋から、ブロガーやYouTuberなどのアンバサダーとの共同開発に力を入れている。発表会には、開発に携わったNozomiさん、サリーさん、ねこまるさんが製品を着用し登壇。各商品の機能性やデザインの特徴を紹介した。
ヨガスタジオの運営をしながら猟師としても活動するNozomiさんは、防寒性に優れた「AERO STRECHブルゾン」(税込2900円)と「MIXINGレインパーカー」(3900円)を組み合わせたアイテムを着用。狩猟の際に他の猟師からの誤射を避けるため、明るい目立つ色を採用。また、ブルゾンの裏に大容量のポケットを取り入れた。
キャンプブロガーとして活動するサリーさんと共同開発した「コットンキャンパーPlus」(3900円)は、たき火の火の粉によるダメージを軽減するため綿100%の生地を採用した。大型ポケットや小物を吊り下げられるループも取り入れ、機能性とファッション性の高い商品に仕上げたという。
ソロキャンプの動画をYouTubeで配信するねこまるさんは、汚れが付きにくいワークマン独自の耐久撥水「SplaTECH(スプラテック)」加工を使用した「裏ボアライトスリッポン」(1900円)のオリーブ色を共同開発。男女問わず取り入れやすい色を採用。また、汚れが目立たないように中敷きを黒とし、日常で使用できる商品を目指した。
現在この取り組みに30人のアンバサダーが参加し、製品開発や新製品の普及活動を行っている。同社営業企画部 広報部長の林知幸氏は「アンバサダーの提案を『丸のみ』した製品は同社単独製品を上回る成果を出している」として、今後もアンバサダーとの共同開発、普及活動を積極的に行っていくと強調する。
次の1000店舗に向け、女性・靴・雨に特化した店舗を出店
ワークマンの土屋哲雄専務は発表会後の取材で、さらなる規模拡大に向け女性向け商品に特化した店舗展開を進めていく考えを示した。同社はもともと男性向け商品が中心だったが、ショッピングモール内の店舗では女性の来店が5割近くだという。「全体的にはまだ男性が多いが、市場規模は男性よりはるかに大きい。機能性や価格帯など、特色を持って進出していきたい」(土屋氏)
また、一般客向けの靴を集めた専門店を21年3〜4月をめどに展開する。さらに店内に雨を降らせ、実体験ができる雨具専門店の出店も検討しているという。「さまざまなフォーマットの店を出して、次の1000店舗を考えていきたい」(土屋氏)
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