新型コロナで移動に変化? 電車よりもクルマの声:3密が嫌
新型コロナの感染拡大を受けて、電車を利用する人にどのような変化が出ているのだろうか。20〜60代のビジネスパーソンに聞いたところ……。
新型コロナウイルスの感染拡大を受けて、「移動」に対してどのように感じている人が多いのだろうか。20〜60代のビジネスパーソンに、電車の利用意向を聞いたところ「今までどおり、利用したいと思う」と答えたのは38.6%に対し、「できれば利用を控えたいと思うようになった」は40.9%に達していることが、イード(東京都新宿区)の調査で分かった。
電車を乗ることに抵抗がある人からは「満員電車が3密状態だったことに気付いて、乗るのが嫌になった」(女性25〜29歳)、「やっぱり、密集した電車の中は怖いと思うし、意識してしまう」(男性25〜29歳)といった声があった。
また、電車について「利用頻度は減ったし、今後も減ったままだと思う」と答えたのは32.4%。この結果を受けて、イードは「一時的な制約によって電車の利用が減っているだけでなく、持続的な『電車離れ』が起こっていることがうかがえる」とコメントした。
一方、クルマの利用について、どのような変化が出ているのだろうか。クルマを所有している人に聞いたところ「今までどおり、利用したい」と答えたのは70.6%、「今まで以上に利用したいと思うようになった」は23.6%。クルマを利用する人からは「他人と一緒の空間にいることへの不安が高まったためマイカー移動が安心する」(女性25〜29歳)、「自家用車がいいと思う。公共の交通機関は、どんな人と隣り合わせになるか分からないので」(女性55〜59歳)などのコメントがあった。
また、クルマを持っていない人の7.8%は「いらないと思っていたが、ほしいと思うようになった」と回答。「交通の便が良い今の家に引っ越したときにクルマを処分してしまったが、このような状況ではマイカーがあったほうが安心便利だと思うようになった」(女性50〜54歳)、「電車に乗りたくないので、自分専用のクルマがほしくなった」(女性45-49歳)などの意見があった。
インターネットを使った調査で、20〜69歳のビジネスパーソン1234人が回答した。調査期間は7月3日から6日まで。
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