ニュース
テレワーク経験者の4割「今は止めた」――コロナ禍での行動変化、ただ意識は変わらず:大東建託調査(2/2 ページ)
テレワーク経験者の約4割が「今は止めた」。大東建託が有職者に調査。郊外・地方への引っ越し志向はやや上昇。
テレワーク実施層・しない層の「分断」明らかに
テレワークを実施する層・しない層の乖離もくっきりと浮かび上がった。「テレワークしている友人・知り合いが多い」と答えた人は、テレワーク経験者の52.6%に上った。一方で未経験者では13.8%止まりとなった。
調査結果を担当した大東建託未来研究所の宗健所長は「テレワークをしている人の周囲はみんなしているし、していない人の回りはしていない、という分断が発生している」と分析する。
実際、地域別のテレワーク状況を見ると、首都圏や関西では6月より実施率が上がった一方、他地域は低下していた。有職者の年収別に見たところ、800万円以上の人では6月より実施率が上昇。800万円未満の層は総じて低下する傾向となった。他にも、公務員は「テレワークを止めた」比率が特に高いなど、地域・年収・職業でテレワーク格差が進行していると言えそうだ。
テレワークのような働き方と並び、コロナ禍が影響を与えていると言われてきたのが住まいの好みだ。今回の調査では、「コロナをきっかけに郊外への引っ越しを検討」「地方への引っ越し検討」と答えた人はそれぞれ8.9%、7.0%となり、6月調査よりわずかだが増加した。
一方、「コロナを機に都心への引っ越しを検討」と答えた人は7.0%となった。こちらも6月調査より微増したが、郊外・地方派の方がわずかに優勢と言えそうだ。
関連記事
- アベノミクス総括 経済成長しても生活は豊かにならなかった真の理由
菅内閣が誕生、筆者はアベノミクスを総括。経済成長したものの生活への好影響感じられず。真因にマクロ経済から迫る。 - コロナ禍転職不況、中でも「特に厳しい意外な人材」とは?――独自データで分析
コロナ禍で転職市場が悪化、急速に買い手市場に。中でも求人が特に激減している「人材の層」があるという。dodaの独自データから分析。 - 持ち家がもはや「冗談抜きで困難な夢」になったこれだけの理由
いまだに根強いとされる日本人の持ち家志向。しかし筆者は「冗談抜きで困難」になったと指摘。印象論でなくデータから導き出される実態とは? - 「何でもスクショ」な若者と「いつでも電話」中高年の意外な共通点――日本特有の“使えない人材”とは
「何でもスクショを飛ばして済ます」若者が話題に。ただ根底の問題は「いつでも電話」してしまう中高年と一緒と筆者は指摘。日本企業の人材、ひいてはマーケティングに横たわる課題とは? - お盆の県またいだ移動、コロナ禍で前年比3割減――東北・沖縄への流入激減
コロナ渦でお盆期間の県またいだ人の移動が減少。流入人口は全国平均で3割弱減少。KDDIが調査。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.