ゴルフ場はコロナ禍を乗り越えたのか? 倒産、今年まだ1件:追い風(2/3 ページ)
8月の来場者数が昨年対比で増加に転じているゴルフ場が出てきたという。「Go To」が始まる前までは、コロナ禍で出かけるところもなくなったのだが、三蜜を避けることができる屋外スポーツのゴルフには追い風になったようだ。
ここ何年にもおいて、平日を中心に割引券を配り、GPS付きのキャディカートを導入し、セルフプレー中心に変え、これまでのレディースティに加え、さらに前方に初心者用のティマークを設置したりして、なりふりかまわない対応をしてきた。
また、いわゆる「会員」はプレー以上に敷居が高かった。ただでさえ高額な会員権に加えて、「名義変更費用」などという、初心者にとっては意味の分からないお金が、高いところでは今でも数百万以上するところもあり、とうてい手の出せるものではなかった。
これも最近は様相が変わっている。PGMなどを中心に、ゴルフ場の新規募集という形をとることで、これまででは考えられない費用でメンバーになることができるようになってきた。
静岡のあるゴルフ場では、新規のメンバーを増やすために、会員権の売買ではなく、新規募集という形で集めた。自社のWebサイトを中心とした営業だったにもかかわらず、予定数のメンバーを確保し、今ではさらに10万円上乗せして販売を続けている。
これは、費用対効果を考えた購入者もいるだろうが、好みのコースのメンバーとなり、会員同士の交流含めたメンバーライフを楽しみたいというニーズがあるという何よりの証拠だろう。
こうした偶然(?)が重なり、出かけられないストレス解消のニーズも重なり、往年のゴルファーだけではなく、20歳代、30歳代の若者もゴルフ場に行くようになった。
さすがに、5月前後までは前年比で大きく落ち込んでいたが、8月は前年費でプラスに転じるゴルフ場も多くあるという。ゴルフやグローブなどの消耗品も売り上げが増加しているらしい。
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