「ZOZOSUIT 2」登場 3D計測の精度向上、アンダーウェアなど開発に活用:マーカーの数は約50倍
ファッション通販サイトを運営するZOZOは10月29日、サイズのあった衣服を選ぶためにスマートフォンで身体の3D計測ができる「ZOZOSUIT」の第二弾「ZOZOSUIT 2」を発表した。従来品と同じくスーツにあるドットマーカーをスマートフォンカメラで360度撮影する方法で、より緻密な身体の3Dモデルを生成できるという。
ファッション通販サイトを運営するZOZOは10月29日、サイズのあった衣服を選ぶためにスマートフォンで身体の3D計測ができる「ZOZOSUIT」の第二弾「ZOZOSUIT 2」を発表した。従来品と同じくスーツにあるドットマーカーをスマートフォンカメラで360度撮影する方法で、より緻密な身体の3Dモデルを生成できるという。
「ZOZOSUIT 2」に備えている計測用マーカーの数は従来の約50倍で、よりカメラが認識しやすいマーカーを使用している。撮影中の動きを補正し、輪郭の情報を取得する技術を取り入れたことで、3Dモデルを生成するアルゴリズムも改善した。より高い精度の計測データが求められるスポーツウェアやアンダーウェアの開発を目指す。
ZOZOは同日、「ZOZOSUIT 2」やスマートフォンを使い高精度な足の3Dサイズ計測ができる「ZOZOMAT」の計測テクノロジーを活用し、協力して新サービスを創出するパートナー企業の募集を始めた。フィットネスや予防医療、ヘルスケア、ゲーム、エンタメなどファッション領域だけではないさまざまな領域における活用を模索するという。
同日、発表した2020年4〜9月の連結決算は、売上高が664億円(前年同期比16.2%増)、営業利益が199億円(同50.2%増)、純利益が139億円(同76.1%増)と増収増益。新型コロナウイルス感染拡大に伴い、外出自粛などでアパレル業界が打撃を受ける一方、ファッションECサイト「ZOZOTOWN」の売り上げは伸びた。
旧ZOZOSUITで収集した体形データを活用し、利用者が身長などの値を入力するだけで、ぴったりの服を買えるようにする「MSP」(マルチサイズプラットフォーム)事業も好調だ。ZOZOSUIT 2を投入し、こうした領域の拡大も見込むようだ。
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