現金プレゼントで、ネット通帳切り替え目指す三菱UFJ銀行 前回は初日に2万人応募
三菱UFJ銀行が、紙の通帳の代わりに使うインターネット通帳への切り替えを促進している。1月24日から3月15日にかけて実施したキャンペーンでは、初日から2万人を超える申し込みがあった。今回、11月26日から2021年3月15日まで、2回目となるキャンペーンを実施。先着10万人に、1000円をプレゼントする。
三菱UFJ銀行が、紙の通帳の代わりに使うインターネット通帳への切り替えを促進している。1月24日から3月15日にかけて実施した切り替えのキャンペーンでは、初日から2万人を超える申し込みがあった。今回、11月26日から2021年3月15日まで、2回目となるキャンペーンを実施。先着10万人に、1000円をプレゼントする。
現金のプレゼントとともに、インターネット通帳「Eco通帳」のメリットとして3点を訴求する。1つは、最長10年分の明細が見られること。2つ目は記帳や繰り越しの必要がないこと。そして3つ目は、インターネットバンキングの利用などの条件を併せて満たすとATM手数料が無料になることだ。
紙の通帳には、印刷費や管理コストがかかるほか、繰り越し、紛失、磁気不良といった事務も発生する。さらに、口座あたり年間200円の印紙税がかかることも、銀行のコストとなっている。地銀をはじめ、メガバンクでも紙の通帳からインターネットバンキングへの移行を進める動きが急ピッチだ。
みずほ銀行は21年1月18日から、紙の通帳の発行を有料化する(みずほ銀行が通帳有料化 70歳未満は1冊1100円)。また三井住友銀行は21年4月以降の新規口座では、ネットバンキングを利用していない口座に手数料を課す(三井住友銀行が通帳有料化、ネットバンキング未利用者に手数料 2021年4月新規開設口座から)。三菱UFJ銀行は、2年間取引のない口座に、年間1200円の口座管理手数料を導入する検討に入ったと報じられている。りそな銀行は、すでに2年間取引のない口座に1320円の「未利用口座管理手数料」を課している。
紙の通帳は銀行のコストとなるだけではない。各銀行は、セットで金融DXの基盤ともいえるインターネットバンキングの普及も目論む。国際的に見ても、日本のネットバンキング/モバイルバンキングの利用率は低く、そのことが金融DXを阻害する要因となっている。
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