新幹線車両でリモートワークも JR東日本とKDDI、“分散型まちづくり”で連携:分散型ワークプレイスを開設
JR東日本とKDDIは、ポストコロナ時代を見据えた分散型まちづくり「空間自在プロジェクト」を共同で実施する。日本各地にサテライトシティと分散型ワークプレイスを開発。移動中の仕事の場として「新幹線ワークプレイス」の実証実験も行う。
JR東日本とKDDIは12月15日、ポストコロナ時代を見据えた分散型まちづくり「空間自在プロジェクト」を共同で実施すると発表した。日本各地にサテライトシティと分散型ワークプレイスを開発。移動中の仕事の場として「新幹線ワークプレイス」の実証実験も行う。
プロジェクトの背景には、新型コロナの影響によって、“拠点集約型”の社会から、時間や場所にとらわれない“分散型”の社会に移行する変化がある。両社は、交通のネットワークと通信のネットワークを融合させることで、都市部とその周辺、日本各地が一体となって機能する分散型まちづくりを進めていくという。
具体的には、東京に本社を置く企業などの分散拠点として、都市周辺や日本各地にサテライトシティを開発。まずは2021年春以降、東京と神奈川・埼玉・千葉エリアを対象に、多拠点とつながる分散型ワークプレイスのトライアル拠点を開設し、実証実験を実施する。
分散型ワークプレイスでは、都心部と地方都市に拠点を持つ法人のニーズに対応したサービスを提供。離れた会議室の空間と一体になる「分散仮想プロジェクトルーム」や、入室と同時に社内と同じ環境に接続できる社内イントラ接続・切り替え機能、ID連携によって進行中のプロジェクト環境を再現し、前回の続きから会議を再開できる会議室などの提供を検討している。
また、移動中も効率的に働ける環境づくりの一環として、「新幹線ワークプレイス」の実証実験も実施する。新幹線車両の一部をリモートワーク推奨車両として活用。個別の通信回線を提供し、働く機能としてのニーズを探る。
都市部では、JR東が進めている東京・品川エリアの開発を共同で実施。都市部のモデル地域(コアシティ)という位置付けで、5Gを前提とした通信インフラとサービスプラットフォームを両社で構築していく。
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