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ホリエモンが人工衛星事業の新会社設立 インターステラが目指す“ロケット×人工衛星”の統合型サービスとは?ホリエモンが仕掛ける「宇宙ビジネス」(2/3 ページ)

ホリエモンこと堀江貴文は12月21日、ISTの100%子会社として、人工衛星事業を行う新会社「Our stars」を2021年初頭に設立することを明らかにした。事業の中身とは?

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宇宙ビジネスのプラットフォームを作る

 民間による宇宙ビジネスは、20年に大きな転換点を迎えた。5月にはスペースXの有人宇宙船クルードラゴンが、民間の宇宙船として初めて有人宇宙飛行を実現し、ISSへのドッキングに成功した。スペースXは11月にも民間では最初の運用ミッションとして有人打ち上げにも成功。搭乗した日本人宇宙飛行士の野口聡一さんは現在ISSに滞在して活動している。

 人工衛星ビジネスでも、スペースXが次世代型衛星ネットワークの「スターリンク」計画を進めている。小型のブロードバンド衛星を低軌道に送り込んでいて、すでに900基以上が打ち上げられた。北米ではベータ版のブロードバンドサービスがすでに始まっている。

 日本でも人工衛星ビジネスに取り組む会社は複数立ち上がっており、今後開発や低価格化などの競争が激しくなることも予想される。稲川氏は、ロケットを開発しているISTが人工衛星事業に参入する意義は「新しいプラットフォームを作ること」だと強調する。

 「通信、リモートセンシング、宇宙実験の3つの分野において技術革新をして、新しいプラットフォームを作っていこうと考えています。宇宙産業を考えたときに、一つひとつのものを作るだけではなくて、プラットフォームとサービスを作ることは非常に重要です。

 当社はZEROという超小型衛星打ち上げロケットを開発しています。その先にアプリケーションまで提案していくことによってプラットフォームを作っていくという、大きなビジョンで進めていきます」

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「Our stars」のイメージ画像

 また、ロケットと人工衛星の統合型サービスを展開するメリットについては、次の3点を挙げた。

 「1点目はリーズナブルな価格で提供できることです。ロケットに最適化した衛星が作れるようになると、いろいろな無駄が省けて、低価格の衛星が実現します。

 2点目はスピードをもって衛星コンステレーションを作れることです。人工衛星の会社がたくさんできていて、世界中でロケットの打ち上げを待っている状態です。ロケット開発と人工衛星の開発を一貫して行うことで、コンステレーションを構築するスピードを上げることが可能です。

 3点目は、超小型ロケットとの組み合わせによって、特殊な軌道にも衛星を打ち上げられることです。超低高度衛星が飛ぶのは、通常とは異なる軌道です。大型ロケットでは運ぶことができません。打ち上げたい軌道に衛星を運ぶことができるのは、当社が持つ競争力だと考えています」

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インターステラテクノロジズの稲川貴大社長(リリースより)

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