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スタバとドトールが苦戦してるのに、コメダが健闘 「立地」と「商圏」の決定的な違いとは飲食店を科学する(3/4 ページ)

コロナ禍でスタバとドトールが苦戦している。一方で、コメダ珈琲が健闘している。要因を、店舗の立地と商圏から読み解いていくと……。

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コロナ禍でも利益を獲得できているコメダ珈琲

 皆さんは「コメダ珈琲店」をご存じでしょうか? コメダ珈琲店は1968年に名古屋市で創業した喫茶店です。運営会社のコメダホールディングス(HD)は全国47都道府県に873店舗を出店している上場企業です。カフェ・喫茶チェーンにおいては、スターバックスコーヒー、ドトールコーヒーに次いで3位の店舗数を誇ります。

 そのお店のほとんどが住宅街の生活道路沿いにあります。ビジネス型商圏のカフェ・喫茶チェーンとは違い、ゆったりしたソファと大きめのテーブル、フルサービス、デザートから軽食までそろえたフードメニューなどがコメダ珈琲店の特徴です。ここで早速、コメダHDの業績を見ていきます。

 同社の20年3〜11月の決算資料を確認すると、全店売上高は前年同期比で90.2%となっており、同時期における売上高が70%程度のビジネス商圏型カフェ・喫茶チェーンと比べても、大きく健闘していることが分かります。

 さらに驚くのは利益です。他のビジネス商圏型カフェ・喫茶チェーンが軒並み赤字決算となる中で、コロナ禍真っただ中の20年3〜11月の9カ月間において、コメダHDの営業利益は42億7400万円で、営業利益率は20%を超えています。コロナ前の20年2月期決算にいたっては、営業利益率は25%を超えています。これは、カフェ・喫茶チェーンのみならず他の上場飲食業と比べてもかなり高い利益率になります。

 コメダ珈琲店のビジネスモデルをさらに分かりやすく分析するため、コメダHD、スターバックスコーヒー、ドトールコーヒーの損益モデルを比較してみます。

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