2021年版、働きがいのある会社ランキング発表 コロナ禍でも「総合的な働きがい」が高い企業の特徴は?:1位は?
Great Place to Work Institute Japan(GPTWジャパン)は2月16日、「2021年版 日本における『働きがいのある会社』ランキング」を発表した。
Great Place to Work Institute Japan(GPTWジャパン)は2月16日、「2021年版 日本における『働きがいのある会社』ランキング」を発表した。従業員1000人以上の「大規模部門」では、シスコシステムズが1位に輝いた。2位は昨年トップのセールスフォース・ドットコム、3位はディスコだった。
ランキングでは、従業員数で表彰部門を分けており、100〜999人を「中規模部門」、25〜99人を「小規模部門」としている。中規模部門では、経費精算などのクラウドサービスを提供するコンカーが4年連続の1位。小規模部門では、動画制作サービスを手掛けるフラグシップオーケストラが1位だった。
コロナ禍でも「総合的な働きがい」が高い企業の特徴は?
調査には462社が参加した。20年と21年の両調査に参加した企業205社のデータを分析すると、スコアは全体的に改善した。GPTWジャパンによると、「コロナ禍の影響で業績が悪かった企業が調査への参加を見送る傾向があった」ことが要因だという。
21年は20年の結果に比べ、特に「働きやすい環境」についての項目が大きく改善した一方で、「総合的な働きがい」の項目が唯一、前回調査よりも低下した。
総合的な働きがいが高い企業は、低い企業に比べて「従業員への配慮や尊重がなされている」「経営・管理者層への信用が高い」という特徴があるという。
GPTWジャパン代表の荒川陽子氏は、ニューノーマルでは「社員を尊重したマネジメント」や「相互信頼を構築するコミュニケーションが重要」と説明。その上で、同氏は「多くのベストカンパニーでは、テレワークで不安を抱える従業員に向けて経営が何を考えているのか、新しい働き方について積極的に情報発信を行っています。また、他の社員とのつながりを感じられるような多様な施策を展開しています。いずれにしても一方的に会社の施策を落とし込むのではなく、職場ぐるみで従業員の声を取り入れながらこれからの働き方を構築しています」と解説している。
調査では、参加企業の従業員へのアンケートと、経営方針や人事制度、風土づくりなどの取り組みを収集している。独自の分析の結果、一定水準を超えた企業を「働きがいのある会社(ベストカンパニー)」として表彰している。Great Place to Work Instituteは世界約60カ国で調査を実施しており、日本での調査は15回目だった。
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