パルコが「津田沼」「新所沢」を閉店 2023〜24年に、駅周辺の競争激化で:約40年の歴史に幕
J.フロントリテイリングは、子会社のパルコが運営する「津田沼パルコ」と「新所沢パルコ」の営業を終了すると発表した。津田沼パルコは2023年2月末、新所沢パルコは24年2月末で閉店する。
J.フロントリテイリングは2月24日、子会社のパルコが運営する「津田沼パルコ」(千葉県船橋市)と「新所沢パルコ」(埼玉県所沢市)の営業を終了すると発表した。競争激化など事業環境の変化や、成長分野への投資強化を踏まえた取り組みの一環。津田沼パルコは2023年2月末、新所沢パルコは24年2月末で閉店する。
津田沼パルコは1977年7月、新所沢パルコは83年6月に開業。それぞれ約40年間、駅前の商業施設として営業を続けてきた。
J.フロントリテイリングは、持続的な成長に向けた経営構造改革を実施している。改革では、ビジネスモデルの転換加速による収益改善、グループ事業の再編による経営効率向上とともに、「事業・店舗の将来性や成長性について厳格に見極めを行うこと」を掲げている。今回、限られた経営資源を成長分野に再配分するため、2店舗の営業終了を決めた。
津田沼駅周辺では、開発が進む中で、競合店の開業やリニューアルが続いてきた。津田沼パルコでも改装や運営の効率化に取り組んできたが、近年は減損損失を計上するなど厳しい事業環境だった。
新所沢パルコについても、大型専門店の導入などを進めてきたものの、近年は所沢駅周辺などで競合店が増加。今後も所沢駅前では大規模開発が予定されており、競争激化が予想される状況だ。
両店舗を取り巻く商環境の変化や設備投資負担などを考慮した結果、閉店することを決めた。両店舗の従業員については、配置転換によって雇用を継続するという。
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