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投資額は10年で17倍! 急拡大する「フェムテック」市場を働く男性こそ知るべき理由職場の多様性担保にも必要(2/5 ページ)

最新の技術を使って、女性特有の健康問題を改善する「フェムテック」。その市場規模が急速に拡大している。多様性のある職場をつくるためにも、男性こそ知っておくべきと筆者が主張する理由とは?

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2016年から広がり始めた

 フェムテックという言葉は、2016年から広がってきました。デンマーク出身の女性起業家で、「Clue」CEOのイダ・ティン氏が自身の開発した月経周期予測アプリへの投資を募るため、フェムテックという言葉を積極的に使い始めたのがきっかけです。このころから、女性の健康問題に取り組む企業がたくさんでてきて、大きなビジネスの分野になると彼女は感じたそうです。これらの動きを1つにまとめ、メディアや投資家の注目を集めて投資を呼び込みやすくするためにフェムテックという分かりやすい言葉を考え、積極的に発信するようになりました。


fermataの「fermata store in New Stand Tokyo」

 フェムテック市場は、定義がはっきりしているわけではありません。

 月経や不妊治療、妊娠・子育て、更年期障害、出産後の身体的・心理的変化、セクシャルヘルスなどといった女性の身体や心の悩みを技術で解決しようという商品やサービスがフェムテック関連市場として捉えられています。そして、日々新たな商品が生まれて広がっています。

 米調査会社ピッチブックによると、世界のフェムテック市場への投資額は2018年に日本円で約437億円。08年の25億円から17倍に拡大しています。

 また、米調査会社フロスト&サリバンが18年に行った試算によると、将来のフェムテック市場は25年に約5兆円、周辺市場も含めると20兆円程度の規模になるとしています。ただしこれはあくまでも「米国を中心にした先進国のデータ」であり、必ずしも世界全体のフェムテック市場の将来を表したものではないようです。

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