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好調のスシロー、苦戦の吉野家HDから「京樽」買収 狙いは?:「魅力的な事業」
スシローGHDが、寿司のテークアウトなどを展開する「京樽」を買収すると発表。吉野家HDから京樽の全株式を4月1日付で取得する。どんなシナジー効果を見込んでいるのか。
スシローグローバルホールディングスは2月26日、寿司のテークアウトなどを展開する「京樽」を買収すると発表した。吉野家ホールディングスから京樽の全株式を4月1日付で取得する。取得額は非公開。
スシローGHDによると「京樽はテークアウト寿司市場で知名度が高く、好立地に出店しているなど、魅力的な事業」という。
また、京樽が運営する回転寿司チェーン「海鮮三崎港」と寿司専門店「すし三崎丸」が、スシローグループとして市場シェアの拡大余地がある首都圏を中心に展開している点も、シナジー効果があると見込んでいる。
スシローGHDの2020年9月期(19年10月〜20年9月)通期の連結業績は、売上高が前期比2.9%増の2049億円、営業利益が17.1%減の120億円、純利益は35.2%減の64億円と減益ながらも黒字を維持。直近の21年9月期第1四半期(20年10〜12月)連結業績は、売上高が前年同期比6.8%増の595億円、営業利益が44.9%増の70億円、純利益が35.2%増の40億円と増収増益だった。
一方、京樽の親会社である吉野家HDの21年2月期第3四半期(20年3〜11月)連結業績は、売上高が前年同期比20.6%の1268億円、営業損益が53億円の赤字(前年同期は28億円の黒字)、純損益が54億円の赤字(同17億円の黒字)と苦戦している。
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