パソナ、新入社員でも社内外の“副業”を可能に 営業しながら淡路島で農業も可:人間力ある人材を育成
パソナグループは2022年4月入社の新卒採用において「ハイブリッドキャリア採用」を開始する。新入社員でも社内の複数部署で働いたり、社外で副業したりすることを認める。
パソナグループは3月8日、2022年4月入社の新卒採用において、社内外の“副業”を後押しする「ハイブリッドキャリア採用」を開始すると発表した。
新入社員が配属された部署での業務をしながら、社内にある別の部署でも働けるようにする。例えば、インサイドセールスの仕事をしながら、同社が淡路島で展開する農場「パソナチャレンジファーム」の業務に携わることも可能となる。「人事×新規事業」「国内人材サービス×グローバル人材サービス」「営業×教育研修」といった組み合わせなどを想定している。通常の副業をする場合は、パソナグループで一定以上の時間働くことが前提となる。
地域をまたいで働く場合は、期間で区切って拠点を移したり、オンラインで参加したりといった方法で対応する。また、職種や働き方に応じて、勤務時間を柔軟に調整できるフレックス制度も適用する。
このような制度を打ち出したのは、「これまでの単一的なスキル習得だけでなく、あらゆる環境にも対応できる複線的なキャリアを構築していくことが求められるため」としている。社会の変化に柔軟に対応できる「人間力」ある人材育成を目指す。
パソナグループは、これまでも社員に対して副業を認めてきた。また、1人の社員が複数部署の業務に従事することもあった。今回、新卒向けの新制度を打ち出した狙いは、「会社としてさまざまなキャリア構築を後押しする姿勢を見せる」(広報担当者)ことにある。
同社は東京にある本社機能の一部を淡路島に移転する計画を打ち出すなど、働き方改革を次々と打ち出している。
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